Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ANTINOMIE展@GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVE(近畿大学四谷ギャラリー 2003年)

http://correlative.org/exhibition/antinomie/
http://correlative.org/exhibition/antinomie/list.html
柄谷行人さんによるカントの朗読を聴くこともできます。
オープニングイベントには浅田彰さんも参加したようです(http://www.kindai.ac.jp/news_event/2005/11/21.html)。


◇ 「ANTINOMIE展」カタログ / antinomie展 カタログ完全再録
http://correlative.org/publishing/antinomie.html
http://correlative.org/publishing/annual01.html

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◇ 2003/09/23 (Tue) - omolo.com/news/data

「批評空間とかって目は通すけど、結構わからなかったり知らないことも多いので、なんのこと?っておもったりもしますが、なきゃないで困る。しかし、柄谷とか、岡崎さんとかって、やっぱ権威になるの?僕の中では、あぁ面白いオッさんだなぁと思うけど、なんか気になった話題とか少し出したら、もう血眼で反論されたり、激しく同意とか、全くわからんとか、なんかあぁゆう態度が、よーわからん。 」

「批評空間とかって目は通すけど、結構わからなかったり知らないことも多いので、なんのこと?っておもったりもしますが、なきゃないで困る。しかし、柄谷とか、岡崎さんとかって、やっぱ権威になるの?僕の中では、あぁ面白いオッさんだなぁと思うけど、なんか気になった話題とか面白かった話を軽く誰かに少し出したら、もう血眼で反論されたり、激しく同意とか、全くわからんとか、なんかあぁゆう態度が、よーわからん。 」


 ああ、主語が抜けてましたね、本人に突っ込まれましたよ、ヒィーーー。なんか、勢いで書くと主語が抜けてしまって、日本語って難しい。
で、行きましたよ。ANTINOMIE展。感想面白かった。

http://omolo.com/news/data/2003/09/23.html
山内崇嗣さんの当時の日記より。


◇ TRANSITION DREAM (映画・読書・その他、32) / 偽日記アーカイブ(2003/09)

03/09/28(日)
●昨日、岡崎乾二郎にお会いした時、最初に言われたのが、(ANTINOMIE展についての)ぼくの日記の解釈が間違っていると言うことで、「一つだけ言いたかったのは、規定的判断力と反省的判断力があって、芸術においてアンチノミーは反省的判断にしか起こらないということだ」ということだった。岡崎氏は、この展覧会のためのテキストで次のように書いていた。《アンチノミーが発生するとすれば、経験が与える自然のきわめて多種多様な変異--特殊を、いまだ与えられていない法則、概念のもとに包摂しなければならない(いまだ含まれていなかった述語--属性を概念につけ加える)反省的判断力においてである。》つまりアンチノミーとは、ぼくがジシェクを引き合いにだして書いたような、表象体系のどこにもその解決を描き込む事の出来ない矛盾(それによって要請される「人間」)といったようなもの(無時間的な構造)のことではなく、例えば、芸術作品が、「私の得る特殊な感覚」であるしかないにも関わらず、それが同時に「普遍的な経験」であることを要請される時、それは具体的な時間の進行のなかでの格律として働くべきもので、「あなたが得る感覚を普遍的なものであるように経験すべし」「あなたのいかなる特殊な感覚をも万人の同意を得るべく他者と議論すべし」というようなものとして与えられるものだ、と。つまり、「普遍的な法則を示さなければならない」と同時に「いまだ捉えられたことのない感覚の自由な戯れでなければならない」というアンチノミーは、矛盾としてあるのではなく、上記のような格律としてみれば共立し得る(共立させるべし、という格律である)、と。だから、《芸術(KUNST)はそもそも名詞ではないし、ゆえに概念でも対象でもなかった。それはデューラーが言った通り、認識のための手引き、格律としてのみ働く技術=理論であって、認識が曳き出される、その過程でだけ仮象として存在するにすぎない。》つまり「芸術」とは、上記のような格律が「働いている場」でこそはじめて可能になる、ある種の「認識」のことなのだ、と。

http://www008.upp.so-net.ne.jp/wildlife/yo.32.html#Anchor1796213

03/09/27(土)
●四谷にある東京コミュニティカレッジで講演があって、その後ギャラリーで学生たちとディスカッションする予定なので覗きにこないかと浅田氏からお誘いを受けたので、観客として話を聞くつもりでのこのこと出掛けて言ったら、岡崎氏に、強引に学生たちの前に出させられてしまった。19日の日記で批判的なことを書いているので、下手をするとこれは吊し上げをくうのかとビビッたのだけど、それどころか、浅田氏も岡崎氏も、ぼくがまともに受け答えも出来ないところを丁寧にフォローして下さり、恐らく内輪の学生たちとの場だからこその、岡崎氏のぶっちゃけトークなども聞くことが出来て、結局ぼくは前に偉そうに座っているだけで、たんに一人の観客として、石岡氏も含めた三人と学生たちの話を面白がって聞いているだけに終わったのでした。

http://www008.upp.so-net.ne.jp/wildlife/ni.a.7.html
古谷利裕さん(id:furuyatoshihiro)の当時の日記より。