Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui http://fknb291.info/

土曜日のヴァナキュラー写真@IZU PHOTO&ジェフリー・バッチェンTALK関連

佐藤守弘 SATOW, Morihiro (bmonkey1966) on Twitter

IZU PHOTO MUSEUM: バッチェンのレクチャー、無事終了。オーディエンスもおそらく100人くらい集まっていただいた。関東方面の旧知の方々とも様々お目にかかれた。 展覧会は素晴らしいの一言。また詳細は書くけど、マスト... http://bit.ly/94qLRD

今日はヴァナキュラーの話をバッチェンさんとしてきたが、音楽におけるヴァナの極地はシャグスかな。http://www.youtube.com/watch?v=hxPsXPCR5MU

ちがいます。オークションで買ったものです。掛軸とガラス・ネガ、プリント、アンブロタイプ、カルト・ド・ヴィジットなどとともに格安で。RT @girlie_girlie_: @bmonkey1966  「時の宙づり」展に出展されていた写真掛軸は、もともと佐藤家所蔵のものなのですか

@girlie_girlie_ あの掛軸に関しては拙論「擬写真論--肖像写真の転生」(『美術フォーラム21』20号)をご参照ください。http://j.mp/9262mi

http://twitter.com/bmonkey1966


◇ Mika Joumaru (girlie_girlie_) on Twitter

渋滞で美術館への送迎バスが全然来ず、かなりの時間待たされる。バスを待つ列の先頭は飯沢耕太郎!→

IZU PHOTO到着。「時の宙づり」展を見る。何といっても、写真掛軸と骨壺に衝撃を受ける。あとはメキシコの写真彫刻。キッチュな感じが、ちょっと欲しい気持ちにさせられた。→

バッチェンのトークイベント。美術展のイベントという性格上そういうものかもしれないのだが、バッチェンの話はほとんど展示の解説で、前川さん守弘さんの質問にも、当たり障りのないことを言って逃げている感じで、ちょっと物足りなかった。

@bmonkey1966  「時の宙づり」展に出展されていた写真掛軸は、もともと佐藤家所蔵のものなのですか(ご先祖さまの遺影?)、それともどこかで購入されたもの?昨日の帰りのバスのなかで話題になっていました。

http://twitter.com/girlie_girlie_
私は、バス停で建築家の日埜直彦さん夫妻とばったり。
あと、どこかで見かけたような方々が何人も。
トークが開催されたクレマチスの丘の駿河小山講堂では、
飯沢耕太郎さんのほかに、インスクリプトの中村大吾さん、東京都写真美術館の藤村里美さん、
作家では、北島敬三さんはじめPGのみなさん、鈴木理策さん、村上友重さん、滝口浩史さん……の姿も。
ちなみに、トークの後半では「デジタル写真に関する議論は90年代にすでに出つくしてます」(前川修さん)という発言もあり。


◇ you hiro (hiroyorih) on Twitter

研究会のメンバーとIZU PHOTO MUSEUMに行く。東海道線の車中にて今月の研究会を開催。全3回でブクローのファクトグラフィ論を紹介する予定でいたが、3回目の今日、最後のセクションを残すかたちで終わった。

「時の宙づり」展では、各国の名もなきフォト・ポートレイト群を見る機会となる。各地のヴァナキュラー性がたしかに特徴的に見えてきて面白かった。メキシコの写真彫刻やアメリカの写真付き献花を撮った写真は、まさに独特。

先日の京都に続き、再びジェフリー・バッチェン氏の話を聴く。トークイベントで前川修氏、佐藤守弘氏との対談形式。両氏は「ヴァナキュラー写真とは何か?」と問うが、バッチェン氏はその多様性をひたすら強調していた。

http://twitter.com/hiroyorih
前川修さんと佐藤守弘さんの質問をことごとく回避するバッチェンさん。
あの、のらりくらりぶりはどうなんでしょう。
「ヴァナキュラー」という語が、(使われ方によって、そもそもそういう部分が
無きにしも非ずだと思いますが)単なるマジック・ワードのようにも感じられました。
もちろん虚数の発見が、数学やその後の物理学を大きく発展させたんでしょうけども。
……なんて書くと言い過ぎかもしれませんが。。。
集合と補集合をチカチカ反転させることで、本当に全体集合に漸近できる?


◇ 日埜直彦 (naohikohino) on Twitter

IZU PHOTO MUSEUMの「時の宙づり」展、これは結構面白いです。キュレーションが機能していて、提示しようとしている地平と、モノの強さがきっちり噛み合っている。行くのが大変ですが、関心ある向きにはお勧め。

杉本博司設計の美術館は、無理に建築として見るなら高等なキッチュという感じなきにしもあらず。しかしそう見るのがそもそも間違ってるんだろう。なにか仮設的インスタレーションみたいな感じ。「敢えて」だけでは建築は収まらんのだが、それで不都合ないのだろう。さすがに良い照明使ってたなぁ。

バッチェン氏を迎えてのレクチャーは、バナキュラー写真という問題を直々に解説していただくという展開だが、理論はわかるけどプラクティカルな問題にそれをどう着地させるかが宙づりに。ルドフスキーへの言及あったけどあれこそプラクティカルな批判的意識先行の議論だったわけで、どうなんだろ。

http://twitter.com/naohikohino


◇ hippo (digippox) on Twitter

キーワードはスコップにすぎず掘り出した土が大事。スコップの構造を知ることに時間をかけ土を掘らないことがどれだけ重要なのだろうか?

スコップが必要となった要因も大事だけど。

IZU PHOTOでジェフリーバッチェン氏の講演を聞いた。ヴァナキュラーの話というよりは、展示紹介に終始した。

佐藤守弘さん「僕がヴァナキュラーという言葉に初めて触れたのはJohn Brinckerhoff Jackson(地理学者)"Discovering the Vernacular Landscape"(http://bit.ly/atBzTi)だった。

佐藤「J.B.Jacksonは、2種類の風景があると書いている。一つは、制度化されて規律により管理され風景。もう一方は、地方的な慣習、環境に対し実際に運用していく上で、モビリティをあげていく。」

佐藤「様々な人がこういった「スタンダード」と「ヴァナキューラー」といった2項対立を戦略的に使っている。」

佐藤「写真が独立したものではなく、それをどのように社会の中で運用されるのか見ていくこと。つまりヴァナキュラリティは、写真の歴史の問題ではなくヒストグラフィ、歴史記述の問題である。」

佐藤「History of Photographyで面白かったのは「写真がどのように見えるかではなく、写真がどのように使われているかが重要なのではないか?ヴァナキュラリティというのは写真の中にあるというよりは、それに対するアプローチの問題なのではないか。」

この後にバッチェンがスナップ写真の展示箇所に関してLee Friedlanderと森山大道で挟んだことに関して話をするのだが。「ヴァナキュラー」という写真史を組みなおす方法は彼が言うところのフォーマリズムな鍵括弧付き作品の系譜を借りることになるのでは?

http://twitter.com/digippox
「スコップ」のたとえについては、まったくもって同感です。


◇ 「時の宙づり--生と死のあわいで」展 - 蒼猴軒日録

 昨日、見てきたG・バッチェンがキュレートした「時の宙づり」展のついて短いレポート。

 ↓のカタログで紹介されているオランダ、ファン・ゴッホ美術館で行われた展覧会を基本的には継承している。ただし、バッチェンさん自身やチャールズ・シュワルツ氏のコレクション以外は、日本で借り出したものもあり、また違ったものになっている。

 まずはダゲレオタイプが大量に見られることが特筆される。あれだけまとめてダゲレオタイプを日本で見ることってあまりできないから、それだけでも行く価値はある。さらに遺髪や蝋の造花と組み合わせた遺影写真や、彩色ティンタイプの数々、そしてなんといってもメキシコのフォロエクスラトゥーラ(写真彫刻)。とにかく「モノ」としての強度がハンパない。花などで飾り付けた遺影をさらに撮影した入れ子状態のキャビネ・カードを壁面にインスタレーションのように展示しているのも見物。

 日本からは、桐箱入のアンブロタイプや遺影、さらに写真焼付の骨壷。ちなみに出品されている写真をもとに描かれた遺影掛軸は、ボクの所蔵品です。

 後半のスナップショット群は、上記の本では扱われていなかったものだが、非常に面白い。撮影者の影が写り込んだアノニマスなスナップショット写真がセレクトされていて、それが同じ趣向の森山大道とリー・フリードランダーの作品によって挟み込まれている。撮影者の影が写真の内と外、被写体と観者を繋ぐ。

 ちなみに下記の図録は、一般書店でも売るみたい。まだアマゾンとかには出ていないみたいだけど。書誌情報は以下。

 ● ジェフリー・バッチェン『時の宙づり--生・写真・死」IZU PHOTO MUSEUM、2010年
     ○ 所載論文は、バッチェン「生と死」のほかに甲斐義明「スナップ写真の影」および小原真史「生と死・公と私・東洋と西洋のあわいで」。

も一つ、ミュージアムの本屋のセレクションは、相当素晴らしいことを付け加えておこう。

http://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20100404/p1
杉本博司さんの個展を見に行ったときにも思いましたが、
ミュージアムショップの本棚がとても充実しています。
国内外のさまざまな写真集やスーザン・ソンタグロラン・バルトヴァルター・ベンヤミンの著書はもちろん、
写真や映像関連の重要書籍(私が知るかぎりでの)が勢揃いしています。
ジャック・デリダ『留まれ、アテネ』とピエール・ブルデュー『写真論 その社会的効用』が、
同じ棚に差さっている本屋さんは、たぶんここくらいなんじゃないでしょうか。


2010-04-05 - はてなStereo Diary

 3日はバッチェン・シンポ。結論からいえば、不完全燃焼だった。

 とはいえ、基本にあったのは、第一にバッチェンをきちんと導入すること、間違ってもコレクターにすぎないひととしてしまうのではなく、理論と実践双方が行き来しつつこういう展覧会も実現に至らしめてしまうひとだということを紹介すること。第二に、シンポのタイトルがヴァナキュラー写真とは何かなのだから、それをしつこく問うてみること。第三に、回顧だけではなく現在ヴァナキュラー写真はどのようなアクチュアリティをもっているのかを問うこと。そしてできれば、話を聞いていてもまだちょっと間隙のあるスナップ写真についての論、いま立ち上がりつつある話を聞くこと、これらが課題だった。最後の質問はもはや時間切れだった。展覧会自体の概念については、やはりもう少し呼び水を向けるテクニックが必要なことは痛感。また複数性とか多義性というのは、あまりにも曖昧な着地点だということは確か。

 という話をまたバッチェン自身に向けてみることにした。

 展覧会は、伊豆だからこそ実現した異世界になっている。

たぶん本邦初お目見えの類も多い。

http://d.hatena.ne.jp/photographology/20100405
可能なら、後半のトークをあと2〜3時間聴いてみたかったです。
あと、今回の木幡和枝さんは通訳に徹していて(全共闘的な話にそれることもなく)、
とてもプロフェッショナルな感じですばらしかったです(訳書のイメージとは全然異なります)。


[メモ]

  • 前川修さんと佐藤守弘さんが写真研究を始めたのは90年代の初頭。
  • その後、バッチェンさんの『Burning with Desire』に出会って衝撃を受ける。
  • ニューヨーク近代美術館のジョン・シャーカフスキーに代表されるようなモダニズム的写真観とは異なるアプローチ。
  • 『Burning with Desire』を先に翻訳してしまったので、ジョン・タッグやヴィクター・バーギンによる議論が見過ごされてしまう可能性も。
  • 「ヴァナキュラー」という言葉が使われてきた先駆的な例としては、J.B.ジャクソン(建築)、バーナード・ルドフスキー(建築)、ロバート・ヴェンチューリ(建築)、イヴァン・イリイチ(社会思想)など。
  • 「photography」ではなく「photographies」と表記するバッチェンさん。写真ではなく諸写真。そして、写真の諸歴史。

※あと、メモに「ハッチンソン」という単語を書きつけていたのですが、どういう文脈で出てきた言葉なのか失念。
※前川修さんのサイトにアップされているテキストを要再読。


>>>時の宙づり ― 生と死のあわいで@IZU PHOTO MUSEUM
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20100402#p2

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◇ 近刊案内●青弓社

写真のアルケオロジー
「視覚文化叢書」
ジェフリー・バッチェン 前川 修/佐藤守弘/岩城覚久訳
A5判 予価5,000円+税
2010年4月下旬書店発売予定

私たちにとってありふれたメディアである写真。その写真の位相を捕捉するために、ジャック・デリダ脱構築ミシェル・フーコーの考古学を縦横無尽に駆使しながら、これまでに編まれた写真論を腑分けする。写真の発明以前の言説を精査し、そこに孕まれた亀裂や矛盾から、写真というメディアに憑依する多様な欲望の様を浮き彫りにする。

http://www.seikyusha.co.jp/kinkan/index.html
今月末発売予定とのこと。


>>>近刊案内●青弓社

◇ Geoffrey Batchen 'Burning with Desire: The Conception of Photography' (The MIT Press)
http://www.amazon.co.jp/Burning-Desire-Photography-Geoffrey-Batchen/dp/0262522594
『写真のアルケオロジー――欲望・懐胎・歴史』の原著。


◇ ウチアゲ - 蒼猴軒日録

最近ほぼ毎週末行っていた翻訳の読み合わせも今日で一段落という訳で、ウチで今日は(今日も)ウチアゲ。盛り上がる横で猫も啼いている。にゃあ。

http://d.hatena.ne.jp/morohiro_s/20090801

http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090903#p2
去年の9月時点。

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◇ 『建築家なしの建築』バーナード・ルドフスキー - 松岡正剛の千夜千冊
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0486.html


◇ 『シャドウ・ワーク』イヴァン・イリイチ - 松岡正剛の千夜千冊
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0436.html