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福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ジェームス・チャンス(ホワイト)来日記念インタビュー

◇ JAMES CHANCE | インタビュー - LIQUIDROOM

 1970年代後半、ニューヨークの地下に広がる自由なる荒野。ラモーンズやブロンディ、テレヴィジョンといったパンク・ロッカーたちの後に、そこに流れ込んだ連中はパンクをさらにフリークアウトさせた。ときには実験音楽や映像作家、現代美術の連中とも異種交配を繰り返しながら。ロックのルールなどくそ食らえとばかりに暴れに暴れ、いつしかそれはひとつの流れを作った。その流れに目を付けたブライアン・イーノは彼らをまとめ、コンピレーション『No New York』を送り出す。その流れはノー・ウェイヴと呼ばれることになる。
 リーゼントとサックスの男——ノー・ウェイヴのアイコンのひとり、ジェームス・チャンス。ノー・ウェイヴの中心的レーベル〈ZE〉(編注1)を拠点に70年代末から80年代初頭にかけて彼がコントーションズ、ジェームス・ホワイト&ザ・ブラックスなどの名義で残した作品はロック・シーンはもちろん、ダンス・ミュージックにまでその影響を与え続けている。それこそ、そのささくれ立ったヴォーカルにディスコ/ジャズ・ファンクが細切れに投げ込まれた痙攣するベースラインは、00年代のニューヨークのアンダーグラウンドを象徴する〈DFA〉の青写真のようでもある。つい先頃も、彼のキャリアをまとめた2枚組ベスト盤『Twist Your Soul -The Definitive Collection』がリリースされたばかり。30年以上月日を経た現在でも、そのサウンドは先鋭なる響きを持っている。その上、ジェームスは齢60近くにしていまでもバリバリの現役。5月19日には現在のコントーションズを引き連れてひさびさの来日公演を行う。共演は当時のニューヨークで一時期活動を共にし、そのノー・ウェイヴの衝撃を日本にも投げ入れ、東京ロッカーズ・ムーヴメントの中心的存在となったレック率いるフリクションだ!
 来日公演を記念して、ジェームスへメールにてインタヴューを試みた。

http://www.liquidroom.net/interview/139/


>>>ボーカル&サックスでチャンス(が)到来
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080914#p9


>>>地引雄一×ECD『NO NEW YORK 1984-91』公開記念トークイベント「あのシーンはもう一度作ろうとしても絶対に無理なんだ」 - webDICE - 骰子の眼
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090521#p3