Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

[資料 2014-03-10]「アンドレアス・グルスキー」展(下)

◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月12日 - Twilog

茄子の浅漬け(^^)http://j.mp/1aCxL2C

【Pure Waters (after Andreas Gursky?)】http://j.mp/15TYbFo 自分ならグルスキーの方法をどう使うだろうか?ということで、落としどころが確定しました。当初はわかりやすく某近海の海をモチーフにしようと思っていたのですが。。。

*Big Diomede - Wikipedia http://j.mp/15ls8l8 **Little Diomede Island - Wikipedia http://j.mp/15lsecn

アンドレアス・グルスキー展@国立新美術館は昨日見ました。個展で見るのは初めてですが、作品自体はここ何年か毎年見ているので、とてもフラットな気持ちで作品に接することができました。観賞時間の多くをプリントの物理的な継ぎ目の確認と、展示ライティングの微妙な効かせ方の検討に使用しました。

アンドレアス・グルスキー、リマインド用。https://twitter.com/n291/status/27801881545981952 https://twitter.com/n291/status/27802755307597824 https://twitter.com/n291/status/11627172949868544 https://twitter.com/n291/status/9687465519632384

グルスキー展:今回の出展作品のうち日本で制作された作品は、兜町と福山と岐阜の3点。大阪は未出展。TOYS "R" US (1999) http://j.mp/16mpZpb は、南船橋とか幕張あたりで撮られたものだと思っていましたが、どうもそうではないようです。

グルスキー展:日本で制作された作品といえば、2008年か09年あたりに、Cocoon @ Tokyoに合わせて来日していたと思いますが、その情報が発見できず。そのときに撮影されたものは満足がいくものではなかったのでしょうか? http://youtu.be/jFbD25fpOBk

グルスキー展:入口の文章でMonika SprüthとPhilomene Magersの名前があったように仕切りは、Sprüth Magers http://j.mp/17sfwYO でしょうか(最後に販売されていた日本向けのエディションの販売も?)。

グルスキー展:今回の個展の意図と展示の構成についてのねらいは、冒頭の2作品、Rémy Zauggの協力によるH&deMのポンピドゥーセンターでの個展を撮ったものと、Robert Musil『Der Mann ohne Eigenschaften』を再構成し撮影したものによって明白

グルスキー展:展示の内容と構成についてイチイチ細かくやっていくとキリがないのでよしますが、トーマス・デマンドの東京都現代美術館での個展に比べると、それほど知的な刺激や読み解く楽しさがないという印象。いわゆる“網膜的”という意味で。http://twilog.org/n291/search?wod=%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%89&ao=a

グルスキー:例えば、Peter Galassiが旗を振ってきたような言説、gravity97さんがおっしゃるような論旨にしても http://j.mp/139FsTH 次に観賞した場合、同じように面白く感じられるかどうかは、作品にもよりますが結構微妙なのではないかと思います

グルスキー展:Terrasse Modiglianiを撮影したMontparnasse (1993)についてはいくつか発見も。やはりほんの僅か右に傾いています。あと案外歪みがあり。Contactsで語られていることは「2つの異なる場所」。ただし、2枚の写真とは言っていないので、

グルスキー展:南東側から何枚も撮ったものをタイリングしているのかもしれません。2つの場所のうちの南側の撮影地点がネックで、距離の違いのケアという点で歪みが生じた可能性も?一時期、建物の北西側と南東側から挟み込むように両側から撮ったものを合成しているのかとも思いましたが、南東側のみ

グルスキー展:のシンプルな撮影ではないかというのが私の見解です。建物の北東端のL字コーナーがネックですが、映り込みのない日を選んで撮影されたのかもしれません。建物の内部の構造はわかりませんが、「田」形の窓3つ分を1ユニットとすると写真の中では左右11ユニット(端が切れた窓を含む)

グルスキー展:とここまで書いてきましたが訂正。Contacts http://youtu.be/AK9Vzeks35Y を見てみるとone on the right, one on the leftと語られています。当時はTerrasse Modiglianiの南東側の区画に入っている建物

グルスキー展:が異なったのかもしれませんが、彼の言葉を信用するとすると、撮影技術的な面でもまだ謎が残ります。少なくとも、当時、近くの建物がかなり撮りやすい高さと配置だった場合を除いて2枚の写真だけで作られているとは考えづらいです。http://j.mp/18Wwlct

http://twilog.org/n291/date-130912/allasc


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月14日 - Twilog

グルスキー展:曇りの日でコンディション&時間帯ともベストでもそんなに上手くいくだろうか?Montparnasse (1993) ということで、参考。【Picasa Web Albums - jean-pierre poirier】http://j.mp/14Mslzq

グルスキー展:Mülheim an der Ruhr, Angler (1989) はプリントの継ぎ目から糊?が滲んで森の緑が蛍光色っぽくなっていました。Tokyo, Stock Exchange (1990) は、http://j.mp/18ZpMWs ではないようです

再囀(http://j.mp/14Muk6F ):【William Klein "Tokyo Stock Exchange" (1961)】http://p.tl/NIaQ http://p.tl/b2eA

グルスキー展:99 Cent (1999) は謎。エディションによって、ホッケーマスクの人の有無が異なる?http://j.mp/18ZuO5i http://j.mp/18ZuROq また、ロバート・アダムスのアッパー・ミドル白人世界視点について考えさせられる細部も

グルスキー展:Reine II (1999) の水面のディテールが奇妙。コントラストが高すぎて、美術館連絡協議会による泰西名画の企画展示で頻出する穴埋めエッチング的な仕上がり。(展覧会用に)リプロダクションされたインクジェット・プリントがマットなプリントであることにも注意が必要。

グルスキー展:タブローサイズの作品のC-Print&Diasecの効果とInkjet(マット)&Diasecの効果の違いに注意。今回の展示で、Thomas RuffとはC-Printの印画紙(もしくはアクリルの素材)が異なるということがわかります(青白く沈み込むルフの余白部分)。

グルスキー展:きりがないので私の分類で第1、2期あたりの作品はこのへんでスキップして2005年以降の(私の分類で第3期)について。http://j.mp/14MF9Wp 私が面白いと思ったのは、F1 Pit Stop IV、Pyongyangシリーズ、Oceanシリーズ。

グルスキー展:あと、Bahrain I(多くの人がそう思いながらも言い淀んだ?オイルマネー狙い過ぎだろうツッコミは除く。大森俊克さんの「ドイツ写真とグローバリズム」も参照)も、素敵な作品でした。これに比べるとツール・ド・フランスの写真は微妙。参照すべきはハイナー・シリングのセンス

グルスキー展:2005年以降の作品については、改めてMonaco (2004/2006) が橋を渡ってしまった作品(やりすぎ)、良く言えばスプリング・ボードになった作品だと思いました。松江泰治さんの“シャッター・チャンス発言”(IZU PHOTO)についても考えさせられたりします

グルスキー展:Monaco (2004/2006) とその系譜に属する作品について言えば、マイケル・フリード大丈夫?だという。例の大著は読んでないので誤りかもしれませんが、作中の人物がこちらに視線を向けてないからといって、アブソープティブだと判断するのはどういう了見なの?という。

http://twilog.org/n291/date-130914/allasc


◇ n291: @WS参加者各位 すでにお伝えしているように次回ワークショッ ... - Twitter

@WS参加者各位 すでにお伝えしているように次回ワークショップは明日17日(火)の夜に開催いたします。よろしくお願いします。作品合評のほか、資料を通した写真集検討ではトピックとしてアンドレアス・グルスキーを扱ってもよいかもしれません。http://goo.gl/maps/AfNQF

https://twitter.com/n291/status/379583353344626688


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月17日 - Twilog

ささきゆうすけ@sasakiyusuke

アートの文脈から見てどうなのかは分からないけれど、グルスキーはどうしても近年のハリウッド映画や広告写真と比較してしまい、作品のスケールも画像加工の緻密さも中途半端なものに感じた。

ささきゆうすけ@sasakiyusuke

視覚芸術に携わる人ならば、この夏であればマンオブスティールやスタートレック、WWZあたりは見ておいて損はないと思います。見たことのないような映像があっけらかんと示される異常な事態が起きていて、おそらく2015年まではこれがどんどん加速していく。

ささきゆうすけ@sasakiyusuke

少なくとも今後グルスキー的な方向で作品をつくる作家がいるならば、ああいう馬鹿みたいな規模でつくられる映画たちと同じ土俵で勝負するのだというくらいの意識がないと、厳しいのではないだろうか。

グルスキーにハリウッド的なものを期待するのであれば、そうなんでしょうね。最近のハリウッド映画は国際線搭乗時にしか目にすることがないのですが確かに観るといろんな意味での発見があります。マンオブスティール、スタートレックなど機会があれば積極的に観てみます。<@sasakiyusuke

ちなみにグルスキーの作品の作り込みが精緻化していったのは2005年ごろからです。1992-2003年ごろまでの作品はシンプルなタイリングや部分的なディーテールの差し替えで作られていると思います。http://j.mp/14MF9Wp <@sasakiyusuke アートの文

2004-2005年ごろに、内原恭彦さんにもギャラリーで発表する場が与えられて、海外に紹介されていたりすれば良かったのですが。http://j.mp/VdA2I3 非力なPC&デジカメということで、『風立ちぬ』的に例えるなら、ユンカースに対する零戦といったところでしょうか

Friedrich von MartensのMegaskopは1844年。http://j.mp/151acsp http://j.mp/181G980 大判カメラ数台もしくは大判写真数枚による多視点パノラマも19世紀から。http://j.mp/151aXS7

2007年のバリー・フリードランダー@ MoMAに関連して。“グルスキーの近作、アラブの証券取引所の作品やF1のピットインの作品みたいに「このおっさんアホ!」(失礼。もちろんいい意味でです。合成しまくり!)みたいに思わせる不自然さなら”http://j.mp/151bfII

Andreas Gursky「La Défense」(1987年)http://j.mp/151dWdw は、1994年に継ぎ目を消して再プリントされます。http://j.mp/151e1hf 1992年の「Charles de Gaulle」以降の考え方の変化?

スティッチングを使う日本人の作家としては、古西紀子さん http://j.mp/181LgVM の作品がMoMAに収蔵されています。http://j.mp/181L6xm ※参考:バリー・フリードランダー http://j.mp/181LPid

再囀:【oval『ovalprocess』ライナーノーツより ほか】http://bit.ly/owtjJU ※その後、写真をはじめてみたものの、「デジタル/ケミカル」とかいった話のショボさに驚かされることになるという。。。

再囀:【田村俊介くんの日記(2005年9月のメモより) + フリードリヒ・キットラー×シュテファン・バンツ『キットラー対話 ルフトブリュッケ広場』より】http://bit.ly/qVIIqc ※http://bit.ly/pKLZyb

【2005年11月】“写真は基本的に他のジャンルに比べて非常に貧しく弱いものだと思っています。しかし、その貧しさゆえにかえって逆説的な豊かさを持っていることが、写真の強みだと思います”http://j.mp/151gfgE ※http://j.mp/151glVu

作品は作家の概念・思想を運ぶContainer(コンテナ)です。写真が何百年も物質的に残るなどと考えている時点でその作り手の程度が知れると考えています。永遠という虚構を嘘だと知りつつも守らねばならない美術館にとっては別なのでしょうけど。http://j.mp/151gSXi

http://twilog.org/n291/date-130917/allasc


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月18日 - Twilog

いえいえ。そうした声が上がって当然なのに、あまり聞こえてこなかったのも今回奇妙だったのかなと思います。<@sasakiyusuke ありがとうございます、勉強になります。グルスキーとハリウッド映画との比較についてはひとまず私の初見の印象として受け取って頂ければ。そういう方向ではな

先日のCAMPからの帰り途で友人と話していた件。話題はグルスキー展ほか昨今の広告手法について。【PR会社のウインダム 展覧会、イベントのPR・広告 商品企画】http://j.mp/14hESZd

http://twilog.org/n291/date-130918/allasc


◇ n291: 作業が捗らず15時を回ってしまいました。(ネオ)コンポラの件 ... - Twitter

作業が捗らず15時を回ってしまいました。(ネオ)コンポラの件はきりがないのでまた後ほど。佐々木友輔さんにもリプライできていないし、グルスキーについてもまだまだ言い足りないこともあります。また、以前ツイートしようと思っていたエドワード・キーンホルツのネタも2年ほど寝かしっぱなしです

https://twitter.com/n291/status/380938705390694400


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月21日 - Twilog

時間をつくって図書館に行こうと思ったものの今日は時間なし。遠藤みゆきさんのアンドレアス・グルスキー展評@『美術手帖』9月号も読んでおきたいと思います。友人の話では、冒頭のムージル『特性のない男』の再構成作品を基に語られているとのこと。http://j.mp/1aTEOQZ

後半は導線がばらけることと、各部屋の奥にある突き当たりの作品が特徴で、前半よりもよりマインドマップ感が強く、小さな作品をエスキースと捉えて、そこで試行されたアイデアがどう広がっていったのか考えると、いろいろと見えてくる感じになっていると思いました。<@digippox グルスキー

Robert Musil『Der Mann ohne Eigenschaften』を再構成し撮影された『Untitled XII』(2000)の2作は、グルスキーの第3期以降の展開 http://j.mp/14MF9Wp とも結びつく内容の作品ではないかと思っています。

先日のワークショップで、グルスキーのPradaシリーズからある仮説を思いついたものの、それを検証する手段は本人に直接聞くのが一番かもしれません。それは「Untitled V」(1997)http://j.mp/15fruSF の制作背景をどう考えるのかという問題ですが。。

Candida Höfer「Library of the City of Stockholm」(1992)http://j.mp/16OBoyn Andreas Gursky「Library」(1998)http://j.mp/15fukqK ※ベルリンのHBにもあり

そして、Andreas Gursky「Rhein II」(1999)http://j.mp/15fv7Ib ※Kunstakademie Düsseldorfからも歩いてすぐの場所で撮影されています。「Untitled V」→「Library」からの線。

レイトレーシングなんて言葉も大昔からありましたが、「Kamiokande」http://j.mp/15fwyXg はさして重要ではない作品だと思っています。折衝以外は難しい仕事ではなかったはず。グルスキーのローカライズ戦略と素人殺し的なキャッチーさという意味では好例ですが。

Pradaシリーズからの展開を考えると、グルスキーの1992-2003年ごろの作品も1992-96年と1997-2003年ごろに分けるべきかもしれません。あと、群衆作品におけるスタンプツール等をどのくらい使っているか?の話なども考慮。ということで技法的には4つの時代に分類すべき?

http://twilog.org/n291/date-130921/allasc


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月22日 - Twilog

グルスキーは同時代の重要で偉大な作家(マーケット・バリュー的な意味ではない)の一人だと思いますが、正直それほど興味のない作家。今年まで写真集やモノグラフは1冊も持っていませんでしたし。しかし、国内でその作品について語られる内容があんまりなので、少し情報をツイートしていたりします。

再度(http://j.mp/15fAnM3 ):まだクーラーが必要な陽気とも思えないんですが……それはそうと、WSの資料として、グルスキーの『80-08』を注文。その動向は気になるものの、もともと必要最低限の興味しかない作家なだったので、彼の本を買うのは今回が初めて。

あれ?2件しかひっかからないんだけど、、、「シュトルフスキー・エフェクト」問題?とか。【struffsky-effekt - Google 検索】http://j.mp/15fCqzB

「F1 Pit Stop IV」(2007)についてですが、東京国立近代美術館の増田玲さんは、Jacques-Louis David「Couronnement de l'Emoereur et de l'Imperatrice」(1805-1807年)に言及されていたようです。

グルスキー「F1 Pit Stop IV」(2007)http://j.mp/16OKQBL についての言説はよくわかりませんが、ヤン・ファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻像」、フェルメール「絵画芸術の寓意」、ベラスケス「ラス・メニーナス」などとの関連づけもありだと思います

しかし、いくつもツイートしてきたことは個人的には今回のグルスキー展を見たなかで思ったことの枝葉にすぎません。収穫だったのは、合成によるフォール(アオリ)の効果と鑑賞者の立ち位置・視点・主体の想像的な位置、制作者の想像的な位置と作品サイズ、日常的な眼の使い方との差異といったことです

※たとえば炭坑施設の作品 http://j.mp/16OMYcD は通常のアオリで得られる映像と考えてよいでしょう(周辺像の流れのなさは除く)。それに対して、ツール・ド・フランスの作品 http://j.mp/16OOfk3 を経験するときに起きていることは異なります

もう1つだけ。グルスキー「F1 Pit Stop IV」(2007)のモニタについては、ウラジミール・クリチコ×アクセル・シュルツの1999年9月25日の試合を撮った「Klitschko」(1999 )http://j.mp/15fMpoy も参照。

http://twilog.org/n291/date-130922/allasc


◇ Nobuhiro Fukui(@n291)/2013年09月28日 - Twilog

メモ。Absolute Landscape @ 横浜美術館(1997年)http://j.mp/JgSewHアンドレアス・グルスキー出展作品は、「Charles de Gaulle」「Paris, Montparnasse」「Happy Valley II」の3点。

例のベッヒャー(ベルント?)によるグルスキー批判(2001年ごろ)の英文を検索したものの発見できず。http://j.mp/OFKz6y ※photo-eyesのキャッシュはこちらを→http://j.mp/16HRZQe

http://twilog.org/n291/date-130928/allasc


http://d.hatena.ne.jp/n-291/20140309p2