マリオ・ペルニオーラ(Mario Perniola, 1941年 - )は、イタリアの美学者、哲学者。
トリノ大学にて、ルイジ・パレイゾンのもとで美学を学ぶ。また、パリ、ストラスブール、ブリュッセル、カールスルーエなどにも留学している。1970年から1986年まではサレルノ大学で美学を講じ(1976年に教授となる)、その後は現在までローマ大学の教授(美学)である。
ペルニオーラの思想の出発点は、ジョルジュ・バタイユ、モーリス・ブランショ、ピエール・クロソウスキーらの文学作品である。また同時に、シチュアシオニストの運動をはじめとした前衛芸術運動と関わった経験も看過できない。その後ニーチェやマルティン・ハイデッガーの思想を吸収し、またバルタザール・グラシアンやイグナチオ・デ・ロヨラといったバロック期の思想家たちの思想をも取り込みながら、現代の芸術や社会における「セクシュアリティ」や「異化」の新しい位相を、「通過」や「モノ性」といった観点から考察している。その思索はつねに、美学、政治、社会を交叉させつつ紡がれている。
◇ マリオ・ペルニオーラ『無機的なもののセックス・アピール』 - 真夜中の報酬
http://d.hatena.ne.jp/ikutu/20121216/1355669860
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http://repre.org/repre/vol17/books/03/02.php