Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui http://fknb291.info/

ビデオ:ゲティ美術館にて杉本博司 - BLOUIN ARTINFO

ロサンジェルスのゲティ美術館では現在日本を代表する写真家の一人、杉本博司の展示会を開催中。ジオラマ、蝋人形、初期写真技術の発明家ウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボット(1800年―1877年)の実験的作品を写真に撮ったものなど、今でも続いている同氏の3シリーズから厳選された作品を展示している。美術館での展示、歴史を現在のフレームで表現すること、再生メディアとしての写真、それらへの杉本氏の興味が伺える展示会となっている。同氏の作品では、古いイメージが認識可能な範囲内で、まるで変質したクローンのように、時を超えてオリジナルを再生させている。

杉本博司:Past Tense (過去形)」と名付けられた同展は、まさに時間がテーマだ。ジオラマの映し出す時間を超越したような情景、過去を呼び起こし現代の様式で表現し直した蝋人形ポートレイト、写真の黎明期にタルボットがなした実験を現代のテクノロジーで蘇らせたものなど、どれも時間に関わっている。特にジオラマとポートレイトでは、杉本自身が人工と自然の間を行ったり来たり、瞑想している感がある。スーザン・ソンタグはかつて、写真とは究極のところ死についてのものであると書いた。杉本の表すスペクトラルなヴィジョンは、まさにその概念を具現している。

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