Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

借景という逆説 - やぶいぬ日記

研究機関や行政が動いて「借景」を保護する取り組みをしているのは、ひとえに「そこが借景である」ことが人口に膾炙しているからに他ならない。事実、上記リンク先をいろいろ辿れば、マンションや宅地が建ってしまったり造成されてしまったりしている借景の事例が沢山あるようだし。「借景であること」が鑑賞者に自明である事態は「借景」としては不名誉かも知れないが、いまや「借景である」のが人口に膾炙していることは、借景が借景として存続する上での必須条件といえる。

思うに、音楽にせよ、映画にせよ、演劇にせよ、絵画その他にせよ、その作品が音楽/映画/演劇/絵画etcの「作品」として成立するには、必ず、音楽/映画/演劇/絵画etc以外の「何かから・何かを・何らかの方法で」「借りて」いるはずである。


だが、「このように借りてます」ということを、音楽/映画/演劇/絵画etcの作品「それ自体」には原則的に叙述することができない。「借りてます」という情報は、作品の「外部」にこそ存在しうるからだ。


作品の鑑賞者は、その作品が「借りている」という情報を、事前に、いつかどこかで受容しているからこそ、それを「作品」として認識することができる。そして鑑賞者が「借りている」という事実を「事前にいつかどこかで受容した」ことは、鑑賞にあたっては「なかったこと」にされている。

http://d.hatena.ne.jp/Bushdog/20090330/p1


>>>天皇陵の近代「超越性」のランドスケープ 〜みささぎの森での「めまいズーム」効果、借景式整備、近代の陵墓美観政策について - 十三乙女漂流記 蠅の女王
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080725#p2


>>>「Mot The Radio:ゲスト 田中功起 第3回」より
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080227#p6


>>>田中功起、言葉にする
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081128#p2


>>>美術犬シンポジウム「美術」を見に行って… - 奥村雄樹のブログ Yuki Okumura Blog
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090401#p3


◇ 27A: 美術系ラジオ第4回「アートフェアって?」 - 建築系ラジオ-2部

美術系ラジオ
聴く:美術系ラジオ第4回「アートフェアって?」
(MP3形式、16.9MB、24分39秒)

出演者:彦坂尚嘉+天内大樹+五十嵐太郎池田剛介+太田丈夫+田嶋奈保子+濱田由美

http://radio.tatsumatsuda.com/2009/04/27a.html

安積桂さんによる古谷利裕さん論+α

◇ 古谷利裕の「村上隆論」(グリーンバーグ1) - ART TOUCH 美術展評
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-452.html


◇ 古谷利裕の「セザンヌ論」(グリーンバーグ2) - ART TOUCH 美術展評
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-489.html


◇ 古谷利裕の「知覚心理学的絵画論」(グリーンバーグ3) - ART TOUCH 美術展評
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-493.html


◇ 古谷利裕と岡崎乾二郎の「視覚心理学的絵画論」(グリーンバーグ4) - ART TOUCH 美術展評
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-502.html

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◇ 「『意識』を語る」スーザン・ブラックモア著(1)
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-514.html


◇ 「『意識』を語る」スーザン・ブラックモア著(2)
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-516.html

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>>>058│都市の病理、心理学化する社会 5 脳は空より広く、言葉より狭い  斎藤環
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20071031#p11


>>>茂木健一郎“「養老猛司の脳タリン」からつづく” - ART TOUCH 美術展評(Author: 安積桂)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20071031#p12

最近の「ドクター茂木健一郎」関連ほか

◇ [往復書簡] - pentaxx備忘録

 だいぶ前になりますが、茂木健一郎氏との往復書簡については、双風舎から終結宣言が出されました。返信を待ち続けている間に、2度ほど対談の申し入れがあったことをここに暴露いたします。そういった所作もふくめて、まあ茂木さんは「そういう人」なんだなあということが良くわかりましたので、個人的には思い残すことはありません。以後私が積極的に茂木批判を展開することはありませんが、コメントを求められればつい往復書簡をネタにしてしまう可能性はあります。ぜひ生暖かい目で見守っていてください。

http://d.hatena.ne.jp/pentaxx/20090418/1240008197


◇ そうだったんですか、斎藤さん - 書籍出版 双風舎

往復書簡でやればいいことを、どうしてわざわざ対談でやろうとするのでしょうか。私の知らないところで茂木さんが斎藤さんに対談を申し込むということは、別の出版社が動いていたということになりましょう。

まさに、「鳶に油揚げをさらわれる」という状況になりそうなところを、斎藤さんが対談を断ったので、そうならなかったことが予想されます。斎藤さん、ありがとうございます(と、お礼をいうのも不思議な感じですが)。

ん〜、茂木さん&別の出版社さん、なんと姑息な……。

http://sofusha.moe-nifty.com/blog/2009/04/post-8454.html


◇ 雑記 4.12-4.18 - liber studiorum

なんと、往復書簡の返信はせずに、対談の申し入れをしていた、と。
大方、面と向かってだと批判もしにくいだろうっていうんで、最初に斎藤のことを大げさに持ち上げておいて、「いやー、ボクも斎藤さんも、真理を探究に対するパッションに違いはないと思うんですよね、アハハハ」とか何とか言ってワキアイアイの対談という風に仕立て上げて、往復書簡の方はウヤムヤにしようとしたんでしょ。
そういう人です。

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/412-418-1ee5.html


>>>書籍出版 双風舎のサイトから2題
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090305#p2


斉藤環心理学化する社会――癒したいのは「トラウマ」か「脳」か』 - 「石版!」

 今回もそういう類の本ではあったのだが、このタイミングで初めて斎藤環の著作に触れようと思ったのは、なにより「斎藤環-茂木健一郎の往復書簡」*1が先日連載終了が宣言されたことである(茂木健一郎の往信が一切ないままに)。これがあったから、私は最近茂木健一郎という人が気になって仕方が無い(氏の著作に『脳とシューベルト』という副題の本があるのを見つけ、ズッコケそうになったぐらいに)。『心理学化する社会』が書かれたのは2003年のことだが、このとき既に「汎脳主義」的なものへの批判的な指摘が書かれていて面白い。当時はまだ大衆領域において茂木が大ブレイクを果たす前だと思うのだが*2、斎藤の指摘はいまなお有効であろう(それは『汎脳主義を受け取る側』の問題でもある)。

http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20090413/p1
シューベルトだけじゃなく、モーツァルトワーグナーも。
そして、ドクター茂木健一郎の次の脳講和のお題はバッハ。。。


◇ とうとうマスコミでも批判が - Procrastinator's column

ただ、この記事で弱いのは、「茂木氏は科学者ではない」といっているのが“物理学者”の大槻名誉教授ということだろう。これが、理研のA先生とかI先生、あるいは日立のK先生のコメントだったら、それこそ大ダメージだったろう。

それでも、まあ、ほとんどの神経科学者で、茂木さんを一流研究者と思っている人はいないんじゃないかと思う。その認識は、よく言えば神経科学の“伝道者 (evangelist) ”、悪く言えば“電波芸者”といったところだろう。

SfN(北米神経科学会)の学会会場でも見かけたけど、いつも床に座ってマックで何か書いているか読んでいるかだった。内外に認められている存在であれば、もっとも規模の大きい世界中から研究者が集まる学会なのだから、ポスター発表者やその他の研究者と熱心に議論していたりする姿が見られてもおかしくないはずなのだが・・・。

また、彼の語る「脳科学的には−」の知見のうち、彼が実験したもの研究したものはほとんどないというのも問題があるように思う。論文自体、彼がfirst author(論文で表記される著者名で、もっとも最初に書かれている人のこと。その論文の実質的な代表者・責任者であるとみなされる)であるものがないし、彼がどういう実験をして、どういうことを明らかにしたのか、見たことも読んだこともない。

http://blog.livedoor.jp/weidows95/archives/52276396.html


>>>qjnさん(id:qjn)のTumblr「a days」(http://qjn.tumblr.com/)から
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090223#p7


◇ 031901.pdf (application/pdf オブジェクト)
http://www.adnet.jp/nikkei/morning/young/pdf/2009/031901.pdf
映画『イエスマン “YES”は人生のパスワード』の広告。
制作は日本経済新聞社クロスメディア営業局。


◇ 茂木流「売れない時代」に売る方法 - 日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090409/191459/?P=1


◇ 打ち上げでの出版業界の事情話 - wrong, rogue and booklog

また、最近新書を中心に出版される本のコンテンツがあまりにくだらなすぎるので、日本語の本を買う機会がめっきり減ってしまったなんて愚痴を言うと、次のように返されたのだ。そりゃそうですよ。日本の出版業界は不況になってますます過当競争になっているから、そこは歌謡曲と同じようにマーケッターの力が優位なのですよ。インチキ名簿ビジネスの神田昌典、私自慢ハックスの勝間和代、そしてインチキ脳科学茂木健一郎を典型に、出版業界も漫画業界も編集者がきちんとマーケティングをして今すぐに売れるものだけ作っていくという姿勢なのですよ。結局、マーケッターが「仕掛けて」大衆の欲情をいかに掻き立てるかというのが勝負なのですから、コンテンツの質なんてものだとか、文化や知識のメディアを育てるとかいうよりも、大衆への表面的なプレゼンテーションの仕方だとか、著者のバックグランドとストーリーを加味した売り出し方みたいなもののほうが優先されるのですよ。どんなに知的に重要な本であっても専門書や技術書ならば3000部が良いところでしょう。医学系の専門書なら2000部ですが、単価が一万数千円ですから十分ビジネスになります。でも自己啓発ビジネス本なら30万部までいくんですよ、ティーンズ系のラノベだったら50万部、漫画だと数百万部ですね。まさにマーケット規模の関係で、コンテンツが白痴化するのは必然のことなんですよ。確かにね。でも、臆面もない事情をあらためて指摘されると、かなりゲンナリする。

http://kashino.tumblr.com/post/94208995


イチロー vs. 茂木健一郎 - Liber Studiorum

 茂木健一郎が「おじいさんみたいですね」と言うとイチローは「持ってこいと言うから持ってきたのに」失礼じゃないかというばかりに気色ばんだ。
「おじいさん」は禁句でしょう。イナローの思考が分からない脳らしい。
ちなみに、坂束玉三郎が「仕事の道具」に岡持ちを持ってきた時、そこにあった「きかんしゃトーマス」の水筒を兄て、茂木健一郎は「赤ちゃんが使うようですね」と言った。他に言うことはないのだろうか。
インタビューのプロフェッショナルは、NHKにいくらでもいるはずである。
長嶋一茂なんかは司会の仕事で とてもいい質問と反応をしている。
喧嘩にならなかったのはただ玉三郎が我慢したからにすぎない。
イチローの2回目の放送では「仕事の道具」がわざわざ撮りなおされていて、栄養ドリンクの箱が増えていた。枕も2個持っていき、1個は両足に挟んで寝るという。
「ということは、横向きに寝るということですね」と住吉美紀。茂木ケン脳にはすぐ言葉にできないことである。
さらに、イチローは茂木ケンにリベンジしている。「(あなたは)本気で笑っていない」笑顔が作りものだと見抜いたのである。スタジオに一瞬、緊張が走った。
ずっとイチローに茂木ケンの表情のパフォーマンスの講義をしてほしかった。弓子夫人は元アナウンサーである。
脳科学的には何とかと講釈は垂れたが、作り笑顔を認めた。喝破したイチローはさすがである。

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/vs_7f2c.html


>>>脳を脱構築(苦笑) - Liber Studiorum
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080602#p7


茂木健一郎 - liber studiorum
http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/cat14888603/index.html


※過去の「ドクター茂木健一郎」関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%cc%d0%cc%da%b7%f2%b0%ec%cf%ba