Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

Amazonの「カスタマー」レビューをめぐって

■ 矜恃と倫理 - News (Before- & Afterimages) > Memorandum(田中純さん)

Amazonの「カスタマー」レビューでは、同一人物が名前を変えて書き込むことが可能らしい。
明らかにそうとしか思えない書き込みが見つかる。
(例えば、サイモン・シャーマ『風景と記憶』のレビューを参照。)
レビュアーの他のレビューを参照すれば、取り上げられている書物や文体から、まず同じ人物であることは明らかだ。
(いくつかの徴候から、レビュアーが誰かについては、おおよその見当がつく。)


病んでいるとしか思えないし、書かれている内容を読むと、特定の著者に対する劣等感の裏返しによる攻撃性しか認められない(何と病んでいるのだろう、という驚きで、調べる気になった)。
矜恃も倫理もあったものではない。
ほとんど他人事ながら、「文句があるなら、どこがどう気にくわないのかちゃんと述べたうえで、実名で正面からかかってこい」、という気分にさせる(Anonymous Cowardとはよく言ったものだ)。
こんなものを相手にする義理もないのだが、つねづね問題だと思うのは、こうした言説を横行させているシステムである。

http://news.before-and-afterimages.jp/C1884801429/E20070928090115/index.html


【参考】
◇ 超激辛レビュアー@amazon
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070826#p4
Amazon.co.jp: 風景と記憶: 本: サイモン・シャーマ,高山宏,栂 正行
http://www.amazon.co.jp/dp/4309255167


■ 甘えるな「一般人」 - 猫を償うに猫をもってせよ(小谷野敦さん)

 実に不思議なのは、大学院生の実名などが平気で大学のサイトで見られることで、あれはいいのか。その一方、アマゾンにレビューを書いて、ウィッシュリストから名前が分かって、罵倒されたからといって、私が非常勤講師をしている東大にメールで抗議してくるやつがいる。『タバコ有害論に異議あり!』にへんてこレビューを書いたUである。こいつ、ウィッシュリストから分かったことくらい分かっているだろうに、私がわざわざ実名を調べた、悪質だと言い、個人情報がどうこう言っているが、個人情報取り扱い業者でもない私には、新聞の投書欄に出ていた名前をあげて批判するのと同程度のことでしかない。

 「一般人」だから、匿名でも許されるとか、甘えたことを言うんじゃない。すぐに「反論の場がない」などと言うが、もし反論を寄せてくれたら、私がここで発表してやるよ。だいたい匿名擁護者の佐々木俊尚など「フラット革命」とか言うが、フラットと言っておきながら、実名を出されると、俺は一般人だ、では二重基準だろう。荻上チキよ、ではなぜあなたは変名を使い、正体を隠すのか、理由を説明してもらいたい。先入観を与えないため? いや、荻上チキ名義の著書が出る前に、荻上チキに関する先入観は十分に形成されていると思うがね。

http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20070924


【参考】
Amazon.co.jp: タバコ有害論に異議あり! (洋泉社新書y): 本: 名取 春彦,上杉 正幸
http://www.amazon.co.jp/dp/4862480977
Amazon のレビューからプライバシーが漏れる? - Travellers Tales
http://travel-lab.info/tech/pblog/article.php?id=17