■会田誠の浅田批判 - ART TOUCH 美術展評
「アートで候」展の二階、「山愚痴屋・澱エンナーレ2007」 のコーナーにあった会田誠の浅田彰批判の作品が面白かった。その絵には以下のキャプションが付いている。
会田 誠
美術に限っていえば、浅田彰は
下らないものを褒めそやし、大
切なものを貶め、日本の美術界
をさんざん停滞させた責任を、
いつ、どうのようなかたちで取る
のだろうか。
(以下、この作品を《浅田批判》と名付ける)
キャプションを読めば、この作品が岡崎乾二郎のパロディだということはすぐに判る。浅田は椹木との対談で、岡崎がスーパーフラットを単純なジャポニスムではなく、世界の美術史の文脈なかで考えることができる画家だと絶賛しているのだが、その岡崎の絵とそっくりなのだ。そっくりなのは絵だけではなく、タイトルも長いところがパロディになっている。その岡崎の絵のタイトル(キャプション)を面倒だけれど、岡崎の作品理解に役立つので引用する。
http://petapetahirahira.blog50.fc2.com/blog-entry-137.html
◇ 濃いい!「アートで候 会田誠・山口晃」展@上野の森美術館 - 宮村周子の展覧会リコメン すご早!アート2.0
たぶん、アートどっぷりピープル以外には、なんのこっちゃ?な伏線もたくさん錯綜している二階展示。欧米の植民地的価値観を無理矢理導入した結果、ねじれねじれて屈折せざるをえなかった日本の現代美術の状況を、いやがおうにも背負い、打破せざるをえなかった彼ら世代特有のドグマが、それはもう、ぐーるぐると渦巻いています。その中でも、とくに痛く、つきささってきた作品が、会田氏によるこれ↓、でした。もちろん、「ビンラディーン、ニッポン、潜伏チュウ〜」のビデオも秀逸なのですが、この絵はある意味、今展のウラの核なのかなって。これが絵かよ?!っていう挑戦状で。