Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

平松剛『磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ』(文藝春秋)

新宿の東京都庁と言えば、丹下健三設計の巨大なツインタワーを思いうかべる方も多いはず。けれどもこの本に描かれているのは、1985年の設計競技(コンペ)で、磯崎新が師匠である丹下に挑んで敗れ去った“もうひとつの都庁”――幻の建築の物語です。
知的なイメージで知られる磯崎さんですが、実は美食家で親分肌。コンペをよそに仕事で世界中を飛び回り、留守を守るスタッフたちをやきもきさせます。けれどもそうして古今東西の名建築から受けたインスピレーションが、衝撃的な「都庁低層案」に結実したのです。
光の教会――安藤忠雄の現場』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した著者が、建築界の知の巨人の思索の軌跡をていねいに辿った建築ノンフィクション。頭の中に幻の“都庁”が立ち上がっていくスリリングな読書体験をお楽しみください。(UN)

http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/70/29/9784163702902.shtml

第1章 東京大戦
第2章 ぽんこつエリート
第3章 右往左往漂流記
第4章 帝国の逆襲
第5章 磯崎新の帰還
第6章 錯綜体
第7章 冬の王
第8章 遡行
第9章 反撃
第10章 都会のマジックアワー
エピローグ 建築喜劇

http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32084429
http://www.amazon.co.jp/dp/4163702903
http://www.bk1.jp/product/03000918
ことし6月発売ですが、すでに版を重ねています。
読みたい本ですが、積ん読がひどいのでまだ買ってません。