Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

週刊『SPA!』12月23日号(扶桑社)を立ち読み

◇ 雑誌の新聞 [雑誌別速報] SPA!

第2の江原を探せ!−袋とじ企画、ホンモノ霊能者は存在するのか?
脳機能科学者・苫米地英人、ジャーナリスト・渡辺正裕/ SPA!(2008/12/23)/頁:71

これでいい/08年の訃報を見ていると−−教養ある左翼の絶滅が心配だ
坪内祐三福田和也、構成・石丸元章/シャナナ、朝日新聞/ SPA!(2008/12/23)/頁:140
これでいい/教養ある左翼の絶滅が心配だ(2)
緒形拳東浩紀柄谷行人著「日本近代文学の紀源」、江藤淳/ SPA!(2008/12/23)/頁:142

エッジな人/エベレストに歩いて登ったから気球なんて楽だろうと思っていた
写真家・石川直樹(インタビュー)/著書「最後の冒険家」/ SPA!(2008/12/23)/頁:148

http://www.zasshi.com/zasshiheadline/spa.html
バカはサイレンで泣く」の「地下トキワ荘」も要チェック!

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「第2の江原を探せ!」は袋とじなので残念ながら読めませんでした。
ドクター茂木健一郎が第2の江原というオチだったりして。。。
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%cc%d0%cc%da%b7%f2%b0%ec%cf%ba


◇ これはどうなんだろう - liber studiorum

江原 言葉を替えれば私が重んずる心霊現象は霊が出たうんぬんよりも、偶有性における心霊現象なんですよ

茂木 おお、そうなんですか

江原 うん。要するに偶有性の中に神秘を感じるかどうかなんですよ

茂木 それは僕は感じますよ

江原 そこでまた別の意図、意思を感じるかどうかなんです

茂木 ああ、それは大事だ、なるほど

江原 分かりますでしょう

茂木 分かった。今何か通じちゃったんですよ(笑)

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-37dd.html


◇ 「「脳にいいこと」だけをやりなさい! 」 - liber studiorum

上の紹介分だけだと、茂木先生自身がお書きになってるような、単なる脳科学を絡めた自己啓発本のように見えなくもありません(それにしたって、わざわざ脳科学者が翻訳するような本か?と思いますが)。
実際、本屋でパラパラ立ち読みしてみると、毒にも薬にもならないくだらない自己啓発本という感じだったのですが、ここで注目してほしいのは、著者のマーシー・シャイモフに関する説明。
「『ザ・シークレット』(角川書店)に登場する賢者の一人」と書いてありますね。
では、『ザ・シークレット』とは、どういう本か。

http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-a186.html


◇ エッセイスト? / ノーベル賞に一番近いエッセイスト - liber studiorum
http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-941d.html
http://a-gemini.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-6496.html

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坪内祐三×福田和也(構成・石丸元章)「文壇アウトローズの世相放談「これでいいのだ!」の今週のタイトルは、
「08年の訃報を見ていると――教養ある左翼の絶滅が心配だ」でした。
タイトルの後半部分は、加藤周一さんの死去にちなんだものです。
福田和也さんの「柄谷行人→文章はうまいが、基本的にまったく教養のない人」という発言や、
坪内祐三さんの「柄谷行人日本近代文学の起源』→メチャクチャな本。無教養だから書ける。」という発言が、
興味深かったです。『日本近代文学の起源』はよく参照される本なだけに(美術的には「風景の発見」「内面の発見」)、
どこがどのようにメチャクチャなのかが気になります。
福田さんの『甘美な人生』要再読。あと、坪内さんの本もあまり読めてないのでいずれ。


>>>超激辛レビュアー@amazon

『第1巻 日本近代文学の起源 増補改訂版 (定本 柄谷行人集)』柄谷行人
著者一流の論証なき独断と偏見。情けないくらいの稚拙な論旨。適当な引用と盗用の羅列からなる議論。
漫画のような読みやすさから人気のある著者だが、あと10年もしないうちに忘れ去られ、
誰からも見向きもされなくなる、漫画以下のオリジナリティ。

http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070826#p4


筑摩書房 甘美な人生 / 福田 和也 著

この世の如何なる酸鼻であろうと許容し、愚劣で、無意味な生存を肯定する。此岸を「彼方」として生きる明確な意志さえあれば、人生は「甘美」な奇跡で満ち溢れる。柄谷行人の「営みとしての批評」を炙り出し、破壊的な衝動と理不尽な力を村上春樹の小説に読みとる。芥川の「憎悪と笑い」、谷崎の「虚無的な決意」、日本の弱き神の脆き夢としての『万葉集』…、さまざまな文学を巡りながら、およそ倫理や社会道徳に迎合することなく、世俗の最も愛情こまやかな絆からさえ逃れ出る、耽美への意志が穿つ現世の真実。平林たい子賞受賞の挑戦的な評論集。

http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480085726


>>>早稲田文学十時間連続公開シンポジウム ニコニコ動画まとめ
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081024#p2
「ポッド3」後半13:15からの福田和也さんの↓発言より。
「自分の解釈と読みで勝負していくものであって、データに依拠しているってのはそれだけで弱いんですよ。まるっきり」。*1

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「エッジな人」には、石川直樹さんが登場。
開高健ノンフィクション賞(集英社主催)の受賞と
2冊の写真集『Mt.Fuji』『VARNACULAR』の出版に合わせてのものだと思いますが、
石川さんの活動がトータルに語られていて、とてもいいインタビュー記事でした。


石川直樹『最後の冒険家』(集英社
http://www.amazon.co.jp/dp/4087814106


石川直樹『写真集 Mt.Fuji』(リトルモア
http://www.amazon.co.jp/dp/4898152562


石川直樹『VERNACULAR』、エリック『中国好運』刊行記念トークショー 石川直樹×エリック(本店:2008年12月22日) - 青山ブックセンター
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200812/vanaculer20081222.html


NAOKI ISHIKAWA WEB SITE
http://www.straightree.com/

*1:モルタル造りの山門をくぐり、本堂の脇から庫裏に抜ける路の左、
  http://d.hatena.ne.jp/n-291/20051231#p9