Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20071112#p4)

■池上高志さんの単著『動きが生命をつくる』より

 グライスはオースチンのいった「言語は非常に精密な道具だ」という言葉に感銘を受けて研究を始めたという。例えば状況の特異性は複製できないが、いったん空中に出た言葉は複製できる。物理学者ファインマンの講義のテープなどを聞き起こすと、そこには見えない状況や雰囲気などが構成されてくる。レディーのところで書いたような、美しい装置を投げ合うという言語の側面は、音だけのテープを聞いた時にこそ明らかになってくる。それが多分言語に内在するダイナミクスなのである。

以上『動きが生命をつくる 生命と意識への構成論的アプローチ』(青土社)「第6章 コミュニケーション」より
http://www.seidosha.co.jp/index.php?%C6%B0%A4%AD%A4%AC%C0%B8%CC%BF%A4%F2%A4%C4%A4%AF%A4%EB
http://www.amazon.co.jp/dp/4791763513


◇ 池上高志「動きが生命をつくる」 - モナドの方へ
http://d.hatena.ne.jp/leibniz/20071012/1192211528