Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

磯崎新ブックアーカイブスI ― TSUKUBA1983@ときの忘れもの

開催中〜11月3日(火) 12:00-19:00 ※会期中無休

新企画「ブックアーカイブス・シリーズ」は、企画ごとに設定されたコンセプトに沿って選書された「書籍アーカイブ」に軸足を置いた企画展で、「書籍アーカイブ」とアート作品を同時に展示・販売します。
第一弾として、磯崎新氏のポスト・モダン(モダニズム)ムーブメント最盛期の代表作「つくばセンタービル」(1983年)に焦点を当て、版画作品〈TSUKUBA〉や旧・筑波第一ホテルで使用されていた倉俣史朗デザインの家具を出品。また、83年以降10年間に出版された著作及び何らかのかたちで作品やテキストが掲載された書籍や雑誌など500冊を展示販売します。それらを通じて、当時の磯崎新の建築及び建築論の変遷を再考する機会を創出します。
磯崎新は、著書『いま、みえない都市』(大和書房)で83年当時の状況をこう回顧しています。
「一九八三年の秋、私は突然それまでと違った種類の多忙さに巻き込まれたような気がした。丁度〈つくばセンタービル〉が雑誌に発表され、賛否両論がかなり広範囲に起こった。(この際の記録は、『建築のパフォーマンス』(パルコ出版))にまとめられている)同時期にはロサンゼルス現代美術館のスケッチや計画案が画廊で発表され、また一〇年近くつくり続けた版画展覧会も催されたりしたので、急に出版メディアからの取材が増えた。これまでは何か事件に類することがあってもすべて建築界の中でショートサーキットしていたに過ぎないのに、突然多くの公衆の前に、作品や理論だけでなく、作者の生身をさらすことになり、いささか戸惑いを感じた。」
このことからも、つくばセンタービルが発表された1983年が、磯崎新にとって重要な年であった事は想像に難くありません。また、磯崎は建築界におけるモードの変遷は10年ごとに訪れるとも語っている。

http://www.tokinowasuremono.com/artist-001-tenrankai/index.html
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