一方、イニャリトゥ監督は映画『イースタン・プレイ』に登場する「僕には立つ力はある。でも立ち上がった後、立ち続けるための支えがないんだ」というセリフを引用し、「現在の映画産業も同じように支えを失っている状況だと思う」とコメント。「ばく大な製作費をかけてゴミのような映画が作られる裏で、優れた映画は製作費も不足し、完成しても日の目を見るチャンスがほとんどない。一番、気の毒なのはゴミみたいな映画を観せられる観客だと思う」と鬼気迫る表情で、約10分近く映画業界に苦言を呈した。
その上で、イニャリトゥ監督は「そうした危機的な状況において、国際映画祭という場は唯一のレジスタンス(抵抗運動)だと思う。『イースタン・プレイ』のような宝を見つけ出しても、それが世に出る機会がないのは非常に残念なこと。ぜひ東京国際映画祭には、優れた作品を広く認知させる役割をリードしてほしい」と語った。自身の監督デビュー作『アモーレス・ペロス』が9年前、第13回東京国際映画祭でグランプリと監督賞を受賞しているイニャリトゥ監督だけに、その言葉には非常に説得力があった。
http://topics.jp.msn.com/entertainment/movie/article.aspx?articleid=162797
◇ 日本の映画産業の未来を憂う、映画館「シネマライズ」の英断 - MovieWalker
http://news.walkerplus.com/2009/1114/13/