Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

「ムーンライダーズ vs. フリッパーズ・ギター」の対立の構図について、Twitter風につぶやいてみた。 - POP2*5(ポップにーてんご)

フリッパーズの2人が雑誌などのメディアで、特定のミュージシャンの名前を上げて毒舌でバッサバッサを斬っていたころ、ライダーズ・ファンの側にいてヒヤヒヤしながら読んでいたワタシは、彼らをそれで強烈に記憶しているぐらいなので、隔世の感がある。「YMO、ライダーズだけでなく、手当たり次第に攻撃していたんじゃ?」という指摘もあったが、意外とそうではない。例えば北関東圏のヴィジュアル系やヤンキー・ロック的なものには寛容で、特に敵視していたのは、当時、広告代理店系のスノッブ層に支持されていた良識派のミュージシャン。それが、散開後のYMOのメンバーや、ムーンライダーズであった。例えば、ライダーズ・ファンにとって姉貴分的存在だった音楽評論家の能地祐子氏が、たまたま雑誌『PATI PATI』でフリッパーズ・ギターの初期連載を担当することになり、彼らの発言の扱いにほとほと困って、たいへんご苦労されていたのをよく覚えてるし(笑)。

 ともあれ、新人時代のフリッパーズ・ギターが、それまでの音楽の教養基準として一目置かれていたYMOムーンライダーズに噛みつくという構図も、ロックの「親殺しの歴史」に倣って言えば、なんらおかしいことではない。そんな小山田氏が、YMOのバッキングを務め、のみならずプラスティック・オノ・バンド(ご存じ、ジョン・レノン夫人、ヨーコ・オノのグループ)のメンバーになるんだから、時代は変わったと思うわな(笑)。身勝手な一ファンの物言いなので許していただきたいが、サポートでYMOのメンバーとステージで共演している姿を見て、そこに小山田氏の人間的成長を意識して、喜びに近い感情を覚えたりする。「YMOムーンライダーズへの反発」という相克の時代の記憶があったからこそ、ワタシはあの共演を美しく思うのだ。

http://d.hatena.ne.jp/snakefinger/20091205/p1


>>>P問題@WANTED!(TOKYO FM 2005年11月3日)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081031#p11


>>>CORNELIUSコーネリアス小山田圭吾さん)関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090519#p6


>>>Flipper's Guitar(小沢健二さん&小山田圭吾さん)のラジオ番組「マーシャンズ・ゴー・ホーム」
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090712#p7