Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

鶴見済と小沢健二と山形浩生 - 2008-01-31 - はて☆なりま

http://tsurumitext.seesaa.net/

 何か小沢健二みたいなことやりだしたなぁって思ったら

 「うさぎ!」についても書いてた。

 http://tsurumitext.seesaa.net/article/62062583.html

 文章は相変わらず硬質で面白いなぁ。

 ベタベタしてないから、すごい読ませる。

 ただ、小沢健二にしても鶴見済にしても、ステージが上の場所で考えてるなぁって思う。

 鶴見さんの記事を読んでると山形浩生さんが書いた山椒魚戦争の評論を思い出した。

 こういう状況を目にして、笑うか怒るかの違いなのかなぁと思う。鶴見済小沢健二クイックジャパンで対談した時にサリンジャーに心酔したって話をしてたけど、今の二人は半分隠居状態にありながら大人のインチキを糾弾し続けるって意味において、ライ麦畑のホールデン少年のようだ。

 その意味で、もう片方で多大な影響を受けてる電気グルーヴの視点の方が最終的には大きいんだと思う。もっと言うと電気的な視線の中に内包することで、何とか彼等の意見を吸収してるって感じだ。つまりダイレクトに受け取ると純度が高すぎるのだ。純度の高いイノセンスが世の中への殺意に変わる悲劇を何度目撃したかを考えると胃が痛くなる。

 たぶん、この二人はそういう視野狭窄には陥らない知性と余裕があると信じてるけど、それでも純度が高まる程不安になってしまう。 

 おそらく、サリンジャー的な視線を小沢健二鶴見済が担ってるとしたら、電気グルーヴや上の山形さんが書いているような絶望的な笑いや山椒魚をかわいいと言ってしまえる感覚はカート・ヴォネガットjrの視点に近いのかなぁと思う。

 ここらへんは確か爆笑問題太田光が『もののけ姫』を見た時に言っていた気がする。たぶんモンティパイソンやサウスパークにもそういう感覚はあって、最終的に僕はそっちを選ぶんだと思う。

http://d.hatena.ne.jp/narima01/20080131


※過去の鶴見済さん関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=tsurumi%27s%20text


>>>Flipper's Guitar(小沢健二さん&小山田圭吾さん)のラジオ番組「マーシャンズ・ゴー・ホーム」
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090712#p7


※過去の山形浩生さん関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%bb%b3%b7%c1%b9%c0%c0%b8