Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

木村友紀「無題」@IZU PHOTO MUSEUM

開催中〜2011年1月11日(火)
※水曜日定休 9〜10月・10:00−17:00/11月〜1月・10:00−16:30

木村友紀は、現代美術の文脈の中で写真や映像を素材として扱い、これまでに時間やイメージにまつわる分析と思考を平面、立体作品、展示空間へとひろげる作品を発表し続けてきました。
美術館での初個展となる本展はすべて新作で構成され、「無題」と名付けられました。このタイトルのとおり木村はこれまでの活動の中でゆっくりと熟成させてきた、イメージと支持媒体との関係や写真の事後性などについての考察を、ストーリーやキーワードを排し、作品そのものによってより実践的に表現しようとしています。
写真を使った表現が現代美術のなかでますます重要な役割を果たすなか、注目を集めている木村友紀の作品世界をご紹介します。

http://www.izuphoto-museum.jp/exhibition/index.php

【関連企画】
<アーティスト・トーク
◎木村友紀 × 荒川医 (現代美術作家) × 松原慈 (建築家/美術家)
 2010年9月5日(日)15:00-16:30


◎木村友紀 × 多和田葉子(小説家)
 2010年11月7日(日)開催予定 ※詳細は今後当ホームページにてお知らせいたし
 ます。


<「new garden cafe」オープン>
◎展覧会会期中、クレマチスの丘内にある日本料理「テッセン」1F茶屋を「new
 garden cafe」とし、IZU PHOTO MUSEUM所蔵作品を展示いたします。

http://www.izuphoto-museum.jp/exhibition/5337735.html
http://www.izuphoto-museum.jp/
日曜日の内覧会に行ってきました。
チャンスがあれば、もう一度見に行きたいと思います。


アーティスト・トークには、
前田岳究さん(Q Takeki Maeda)が
ベルリンからスカイプで参加。


以下、ツイッターより関連ツイートを採集(+1)。


◇ okumura yu(u)ki: 今日はIzu Photo Museumで木村友紀さん ... - Twitter

今日はIzu Photo Museumで木村友紀さんの個展のオープニングか。オラ、でかい気が少しずつ集結してるのを感じる… http://bit.ly/bUGqi9

http://twitter.com/oqoom/statuses/23013373363


◇ Shiigi Shizune|椎木静寧 : 今回は木村友紀さん「無題」展。やっぱ専門家向け。それ ... - Twitter

今回は木村友紀さん「無題」展。やっぱ専門家向け。それなりに覚悟してるんだろうけど、あくなき挑戦には間違いない。こういった団体を応援するという意識も大事に思う。でも、今日は宇都宮へ。

http://twitter.com/undergroundlab/statuses/23015868542
必ずしも専門家じゃなくても楽しめると思います。
知覚的、感覚的に観賞しても良いわけですし。
かりに頭の中が「?」でいっぱいになったとしても、
たまにはそういったことを経験することも
悪くはないのではないでしょうか。


◇ az: 木村さんらしい、ビチッと決まった展示。 - Twitter

木村さんらしい、ビチッと決まった展示。

http://twitter.com/azponte/status/23034038543
今回は、より抑制が利いている印象。


◇ photo_graphica01: 木村友紀「無題」。写真とオブジェとの組み合わせ。冒頭 ... - Twitter

木村友紀「無題」。写真とオブジェとの組み合わせ。冒頭のファウンドフォトを貼った2対のローテーブルに石を置いた作品はびっくり。

http://twitter.com/photo_graphica/statuses/23039694248
ガブリエル・オロスコ(オロツコ)的な写真2点(天地逆さ別カット or トリミング違い)に、
ガブリエル・オロツコのインターヴェンション的な石の使い方。
この展覧会すべてに言えることですが(そもそも写真すべてにも言えることですが)、
2点の写真がファウンド・フォトであるのかどうかは不明(例の「信じるほかない問題」)。
あるいは、ヴォルフガング・ティルマンス
「Anders (Brighton Arcimboldo)」を思い出す人が居るかもしれません。
また、「石を置く」ということで、もの派(の中でも作らないタイプの作家)にとっての石(自然石)と
ファウンド・フォト(広くは、森山大道さんにとっての北海道開拓写真、古写真なども含む?)を
比較して考えていくと、アウラプンクトゥムの話などにもつなげられるような気がします。


木村絵理子: 美術館での初個展「木村友紀 無題」IZU PHOTO ... - Twitter

美術館での初個展「木村友紀 無題」IZU PHOTO MUSEUMで始まりました。9/5〜2011年1/11(火)。オブジェとイメージが不思議な連続性を持つリズミカルな空間です。 http://ow.ly/1qPh44

http://twitter.com/ErikoKIMURA/statuses/23040565762
ライティングは入口すぐの1点と壁面に掛けられた4点以外は真下。
入口すぐの1点と、左側の空間の海の作品の光の使い方に注意。


近藤ヒデノリ: 木村友紀「無題」@IZU PHOTO MUSEUM行 ... - Twitter

木村友紀「無題」@IZU PHOTO MUSEUM行ってきた。写真、立体、その間に見る側に解釈を開かれたイメージ…「untitled puzzle」の頃に話を聞いた時に始めていた方向性をある意味ストイックにやりきったように感じた。入口に置かれていた白板と、奥の海と舟の写真が好き。

http://twitter.com/KondoHidenori/status/23066699622


◇ タカザワケンジ: IZU PHOTO MUSEUMで木村友紀展「無題」 ... - Twitter

IZU PHOTO MUSEUMで木村友紀展「無題」。今日から。写真と写真、写真と立体。写真をよく見るということについて考えさせられる。使われている写真も いいし。謎ほどよく。これからトークショー

http://twitter.com/kenkenT/statuses/23037055043
床置き、立てかけ、棚などを利用した作品が今回なかったのは。。。


◇ okumura yu(u)ki: @azponte クレマチスの丘に前Qさんの気を感じ ... - Twitter

@azponte クレマチスの丘に前Qさんの気を感じるんです。ベルリンにいるはずでは…でもまちがいねぇ…

http://twitter.com/oqoom/statuses/23015090298
前田岳究さん(Q Takeki Maeda)は、話し方も雰囲気も塚田守さんにとても良く似ていてびっくりでした。


◇ Madoka Hattori: お名前間違えた、、荒川医さん。。RT @madoka ... - Twitter

お名前間違えた、、荒川医さん。。RT @madokahattori 木村友紀さん×荒川区さん×松原慈さんのアーティストトークいま。沢山アーティストとか写真家さんが来てる。千葉正也くんもいる〜( ´ ▽ ` )ノ

http://twitter.com/madokahattori/statuses/23038047285


◇ Madoka Hattori: 木村友紀さんの大和プレスのカタログでは、あえて6人の ... - Twitter

木村友紀さんの大和プレスのカタログでは、あえて6人の批評家に書いてもらったそう。力を持った誰かの発言で文脈づけを決定しないようにするため。批評に対する挑戦。カタログ買って帰ろかなー。

http://twitter.com/madokahattori/status/23040576142
『DAIWA PRESS VIEWING ROOM vol.09 木村友紀』で木村さんの作品のレビューを書いているのは、
清水穣さん、ダレン・ベイダーさん、中井康之さん、シモン・カステさん、田中功起さん、青木淳さんの6人。
リ—ナス・フォーリングス(?)の話も出ましたし、例えばダレン・ベイダーさんが、
1人ではなく複数人の書き手による批評ユニットだったりすると面白いのでは、
と思いました(以前、このうちの誰かが架空の人物なのではないかと思ったこともありました。
そこから考えを広げていくと、それが本当は誰によって書かれたものであるのかも「信じるほかない」という……)。


◇ tsuda: 展示会のタイトルが「無題」であること、終始ぐだぐだな ... - Twitter

展示会のタイトルが「無題」であること、終始ぐだぐだな雰囲気のトークショーは木村友紀さんの現代アーティストの置かれている状況、つまりは仕事としてのアートで制限を受けることに対しての抵抗という意図があるらしかった。

http://twitter.com/tsuuda/statuses/23044974562
日本の、しかも美術館で、ああいったトークが行われた
ということが、良かったと思います。
また、荒川医さんが「ニューヨークの文脈」「海外の文脈」を強調することによって、
それもまたひとつのドメスティックなアート・フォームでしかないということが
逆に明らかになっていたこともあって、興味深かったです。


◇ nakakobooks: 木村友紀さん断片。「写真を扱うから目だけで考えている ... - Twitter

木村友紀さん断片。「写真を扱うから目だけで考えている」「動物的に 作業的にやっていることの羅列」「自分のしていることを言葉に置き換えることへの抵抗感」。(個展名は「無題」)

http://twitter.com/nakakobooks/status/23143854843


◇ 英恵: IZU PHOTO MUSEUM で始まった木村友紀 ... - Twitter

IZU PHOTO MUSEUM で始まった木村友紀展がとてもよかった!終始迷走したトークショウが私にはとても面白かった。何を言い出すか解らない空気にハラハラドキドキさせられっぱなし。何よりも、登壇してないのに質問を振られ続けた南川史門さんがナイスアシストでした。

http://twitter.com/hanasakamuseum/statuses/23059556830
南川史門さんのコメントで、場が和んでいました。


近藤ヒデノリ: その後のトークで木村さんが「いじわる」と言っていたの ... - Twitter

その後のトークで木村さんが「いじわる」と言っていたのが印象に残った。わかりやすくパッケージ化、カテゴライズ化しようとするシステムに対して、一人一人が弱い力でも抵抗し続けることの大切さを話す彼女に、村上春樹の「卵と壁」のスピーチを思い出した。

http://twitter.com/KondoHidenori/status/23067433493


◇ 武田陽介: 木村友紀「無題」展へ。展示作品への違和感はアーティス ... - Twitter

木村友紀「無題」展へ。展示作品への違和感はアーティストトーク時の質問で解消され、改めて木村さんの感覚の正確さを思い知る。システムへの抵抗という政治性を内包する展示作品は、美術館での初個展として相応しい内容。というか、木村さん鋭過ぎ。

http://twitter.com/YousukeTakeda/status/23071959950
アーティスト・トークで重要なコメントと質問をした人物が武田陽介さん(id:YousukeTakeda)。
もし、武田さんがああいった発言をしていなかったとしたら、
展覧会とトークに対する印象が大きく変わっていたかもしれません。


◇ 木村友紀@IZUPHOTO - changefashion.net

んで、今回の目玉?アーティスト・トークにも参加しました。

左から、松原慈さん (建築家/美術家)、荒川医さん (現代美術作家) 、

木村友紀 さん、skypeでベルリンから参加した前田岳究さん。


展覧会のイベントとして、美術館側から批評家とのトークを提案されたそうですが、

木村さんは、その批評家とのトークが本当にやりたいことなのか疑問を持ち、

同世代のアーティスト同士のトークをすることにしたそうです。

国内だけでなく海外でも活動しているアーティストが感じている

アートのシステムに対する問題意識や批評に対する挑戦など、とても興味深かったです。


今回の個展タイトルは「無題」。

不親切すぎるという意見もあるそうですが、あえていじわるにしているとか。。

作品のひとつをご紹介。

チラシに掲載されている作品「7 24&138-11」。

左は木村さんが海外で購入した古い写真。

右は木村さんの祖父の写真で、本物の飛行機ではなくハリボテの建物。

2枚の写真が同じ大きさで引き延ばされ、展示されていました。

全く異なる場所と時間、モノが交差しているのですが、

トリックというか、不思議と同じ空間の写真にみえます。

http://changefashion.net/blog/hattori/2010/09/06232705.html
個展のタイトルを「無題」にしたことについては、
今回、ストーリーやキーワードを排したこととも関連して、
さらにいくつかの意味もあるように思います。


「1940年は月曜日から始まる閏年」「Pictures of a man」「YOU MAY ATTEND A PARTY WHERE STRANGE CUSTOMS PREVAIL」……
といった、ストーリー(ストーリーラインではなく、おそらくあくまでもストーリー?)で
展示を串刺しにするようなタイトルを付けるのをやめてしまったのはなぜか?