森美術館のある六本木ヒルズ森タワーの３階に、新しいギャラリー「ROPPONGI HILLS A/D Gallery」がオープンした。六本木ヒルズ アート＆デザイン ストアのリニューアルにあわせて併設されたこの新スペースでは、今後、若手から人気作家まで幅広いアーティストの作品を通して、ひろくアートの魅力を紹介していく。その記念すべき第１回展が、奈良美智の版画展だ。
新作と本人のセレクトによる版画の代表作がそろったこの展覧会では、なんと言っても、奈良が初めて本格的に試みたという木版画のシリーズが新鮮だ。奈良はかつて浮世絵の複製を下地にドローイングした「UKIYO」シリーズをつくったこともあるなど、日本の木版芸術との縁も深い。実際、彫り跡や木目の美しい木版画は、数あるプリント・メディアのなかでも奈良のアートとは好相性だ。そんな木版画制作のいきさつから現在の活動に対する思いまで、画家の率直な心境を伺った。
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