Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

【関連イベント】「トポフィリ――夢想の空間」展 | Events | University of Tokyo Center for Philosophy

Date: 2011年7月20日(水)-30日(土)11:00-17:30(入場は17:00まで)※26日(火)休 
Place: 東京大学駒場キャンパス1号館時計台内部空間(6階)及びそこに通じる螺旋階段(3-6階)

 本展覧会は、フランスの哲学者ガストン・バシュラール(1884-1962年)の著作『空間の詩学』(1957年)に基づき、そこで述べられている思想の空間化を目的とした展覧会である。
  バシュラールはこの著作で数々の詩作を引きながら、家、貝殻、抽出、ミニアチュールなど詩的イメージを喚起する「空間」について研究し、そこから生まれる想像力の拡散、集中→螺旋運動を解き明かす。この生きられた空間において夢想するコギトの探求を、バシュラールは「トポフィリ(場所への愛)」と名付ける。
 バシュラール自身は、この探究を主に詩を引くことで行っているが、本展ではそれを空間化し、来場者が感覚を通して理解し体感できる空間をつくりだすことを目的としている。これは、人文知のアウトプットの技法のひとつとして展覧会の可能性を探る試みでもある。本展は、この「トポフィリ」をめぐる思索に形を与え、さらに来場者を各々の「内密の空間」へとみちびく運動をつくりだすことを試みる。いわば空間に詩を刻印する試みである。ひとの感覚を介して伝わる「詩的イメージ」に牽引される想像力の運動は、展覧会という場所で感覚を通して実現されることになる。それ自体が「詩的イメージ」を喚起し得る場所である,時計台内部と螺旋階段において、想像力のダイナミックな運動を実感して頂きたい。


特別出品: 内林武史、高田安規子・政子、谷本光隆、びん博士(五十音順)

http://utcp.c.u-tokyo.ac.jp/events/2011/07/post_95/