Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20120212#p5)

■Adam Curtis: Century of The Self(自我の世紀)
◇ 自我の世紀1 ハピネスマシーン - YouTube
(1)http://www.youtube.com/watch?v=sLK3C_e4mWY
(2)http://www.youtube.com/watch?v=HFucNO8f0jw
(3)http://www.youtube.com/watch?v=euBLPvdMHyY
(4)http://www.youtube.com/watch?v=w6Fv5hmEPfE


◇ 自我の世紀2 合意の捏造 - YouTube
(1)http://www.youtube.com/watch?v=ncVdjWL-plA
(2)http://www.youtube.com/watch?v=IIvc0FEB2K0
(3)http://www.youtube.com/watch?v=MiQXiKyCPsA
(4)http://www.youtube.com/watch?v=pKFCWi16U0Q


◇ 自我の世紀3 頭脳警察を粉砕せよ - YouTube
(1)http://www.youtube.com/watch?v=NclcVRhupRQ
(2)http://www.youtube.com/watch?v=tTrFkDGpQXk
(3)http://www.youtube.com/watch?v=r_PjwFDRh44
(4)http://www.youtube.com/watch?v=pO8EwiagOmk


◇ 自我の世紀 - Meine Sache 〜マイネ・ザッヘ〜

Century of the Self(自我の世紀)というドキュメンタリーがあります。2002年にBBCで放送された作品なのですが、ネットにアップされた作品がじわじわと拡散し、リバイバルヒットの様相を呈しています。ぼくもつい最近この作品の存在を知り、4部作で計3時間を超える大作を一気に見てしまいました。おもしろいです。


作品のテーマは、「自我の世紀」というより、「『無意識』の世紀」と言い換えた方がピンとくるかもしれません。無意識という概念は、20世紀初頭に精神分析学の創始者フロイトにより「発見」されたのですが、これを広告の世界に応用し、大衆の無意識に働きかけることで世の中をコントロールしようとしてきた企業と政治の姿を、古い映像とインタビューで描き出した壮大な作品です。


この作品を見て初めて知りましたが、そもそもパブリック・リレーションズ(PR)という言葉は、フロイトの甥であるエドワード・バーネイズという人物による造語なのだそうです。20世紀の広告術は大衆洗脳術としてスタートし、現代でもその本質は変わらないし、変わりようもないということをあらためて痛感させられるエピソードです。


この作品が作られたのは2002年で、まだまだインターネットの影響力は限定されていました。当時はぼくも、ネットによりマスメディアの存在が脅かされるなど絵空事と感じていました。しかし現在、20世紀型洗脳術を可能にしたマスメディアというシステムは音を立てて崩れつつあり、大衆の無意識をめぐる権力ゲームのあり方は根底から変化しつつあります。そんな今だからこそ、パブリック・リレーションズという思想と行為を外在化して見つめ直したこの作品は、より強い実感をともない人々にアピールするのかもしれません。

英語がダメという人は、日本語訳のバージョンもあります。こちらは現在のところ第3部までしか作られていませんが、第4部を見なくても尻切れトンボ感はないので、十分に見る価値はあります。

http://meinesache.seesaa.net/article/237235315.html


◇ The Century of the Self - Wikipedia, the free encyclopedia

1. Happiness Machines (17 March 2002)
2. The Engineering of Consent (24 March 2002)
3. There is a Policeman Inside All Our Heads: He Must Be Destroyed (31 March 2002)
4. Eight People Sipping Wine in Kettering (7 April 2002)
In Episode 4 the main subjects are Philip Gould and Matthew Freud, the great grandson of Sigmund, a PR consultant. They were part of the efforts during the nineties to bring the Democrats in the US and New Labour in the United Kingdom back into power. Adam Curtis explores the psychological methods they have now massively introduced into politics. He also argues that the eventual outcome strongly resembles Edward Bernays vision for the "Democracity" during the 1939 New York World's Fair. It is well-known his series was inspired and informed by a book written by the American historian, Stuart Ewen, "PR! A Social History of Spin."

http://en.wikipedia.org/wiki/The_Century_of_the_Self


◇ Century of The Self (English subtitles) - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=TjP2gHoBLvA&feature=results_main&playnext=1&list=PL6DF72652E6FCFA44