Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

『10+1 No.42 特集=グラウンディング──地図を描く身体』と『ランドスケール・ブック─地上へのまなざし』

◇ Issue No.42 特集=グラウンディング──地図を描く身体 編集協力=石川初+田中浩也 - 『10+1』 DATABASE | テンプラスワン・データベース

★特集
[座談会] グラウンディング──地図を描く身体 | 石川初+佐々木一晋+田中浩也+元永二朗
[論考] Bird’s Eye, Burn’s Spirit | 石川初
[論考] 東京スリバチ学会 | 皆川典久+松岡里衣子
[論考] 時間遡行、地形観察、幻影のグラウンデ ィング─その手法と実践の記録 | 元永二朗
[論考] 天空と地球と都市と私──異なるスケールを同時に受け止めることについて | 田中浩也
[論考] グラウンディング・ヴィークル──地形体験の手段としての電車 | 岩嵜博論+吉澤眞太郎+山根高志
[論考] 東京スキーパーク─その必然性について | 佐々木一晋
[論考] 都市のマラソン─地形を拡大経験することについて | 田中浩也
[論考] 歌川広重─名所江戸百景に見る江戸 ─東京の地形 | 元永二朗
[論考] 森の気配─白昼夢としてのイノデータブノキ群集 | 石川初
[論考] 地表の事情 | 石川初
[論考] Google EarthからMitakaへ─視線の拡張と「地球観」 | 安藤幸央
[論考] グラウンディング支援ツールとしてのカシミール3D | 石川初
[論考] 都市の微地形を発掘する─ジオウォーカーの試み | 佐々木一晋
[論考] GPSドローイング | ジェレミー・ウッド+堀口徹 訳
[インタヴュー] The World is (Always/Already) Living | リビング・ワールド+石川初 聞き手
[論考] 埋葬の手順(プロトコル) | 坂口祐
[論考] Grounding on Datascape | 元永二朗
[写真構成] グラウンディングへの眼差し──G感覚という新たな日常 | 佐々木一晋
[論考] 環境採取装置としてのiPod | 田中浩也
[論考] アナログ地図と身体性 | 岩嵜博論
[論考] 天気模様─Creative Boxと地球のアーカイヴ | 須之内元洋+assistant
[論考] 音楽と地相性──楽器・録音をデヴァイスとして | 早川大地
[論考] 多摩ニュータウン自然地形案──地形をめぐる諸関係のダイナミクス | 木下剛+根本哲夫
[論考] 風景の構法──環境ノイズエレメントはどうすれば見つかるか | 宮本佳明
[論考] 没場所性に抗して | 本江正茂
[論考] アドレス、グラヴィティ、レシーバ試論 | 松本文夫
[論考] ザ・コンゲンノート─都市の根源的要素についての準備ノート | 中谷礼仁
[資料] グラウンディング・ブックガイド | 石川初+佐々木一晋+田中浩也+元永二朗


★連載
[都市表象分析 24] 犬の街──境界の都市人類学のために | 田中純
[「悪い場所」にて 12] 電気の黄昏、あるいはその武者の帰還? | 椹木野衣
[新しい書き言葉をもとめて 3] 「小説」の言葉とはどのようなテクノロジーか | 仲俣暁生
[ピクトリアリズムの現在 3] 鈴木理策《サント・ヴィクトワール山》(承前) | 清水穣
[Architecture的/Archive的 3 ] 第3回・archival architectureモデルによるMMO現実感の実現 | ドミニク・チェン
[新たなコミュニケーションの座標軸 3] ポピュラー・サイエンスは何と等しいのか? | 平田知久
[1990年代以降の建築・都市 18] 醜い景観狩り | 五十嵐太郎
[リアリティについて 3] 軽さ・速さ その二 | 日埜直彦
[現代建築思潮] 討議:「東京オリンピック計画二〇一六」のための序──四つの提言と討議 | 今井公太郎+今村創平+日埜直彦+吉村靖孝
[写真] LOCUS SOLUS 6 | ハイナー・シリング
[連載 5] 思想史的連関におけるル・コルビュジエ──一九三〇年代を中心に 5 | 八束はじめ
[技術と歴史 4] 開放系技術について | 石山修武
[CONCEPTUAL 日本建築 7] 第七章──作庭編 | 黒沢隆


★その他
[インタヴュー] 「桂」/タウト──重層的なテクストとしての | 磯崎新+日埜直彦 聞き手

http://tenplusone-db.inax.co.jp/backnumber/issue/tpobibid/7/
石川初さんの取り組みに興味を持ったきっかけはこの号です。


◇ 石川初『ランドスケール・ブック─地上へのまなざし 現代建築家コンセプト・シリーズ12』

近年、東京という都市のなりたちを100万年の単位でとらえ、足下の地形への感覚を新鮮に甦らせる仕事が注目を集めている。また、その地形の上に立つ「団地」や「工場」「巨大ジャンクション」など、近代都市の営みを愛おしむまなざしが共感を呼んでいる。
これらは私たちに21世紀的な都市の見方、感じ方、楽しみ方を提示し、その上に建つ建築のあり様をも問いかける。

本書では、ランドスケープアーキテクト石川初(いしかわはじめ)のフィールドワークの視点を紹介。私たちが日常を過ごしている街、行ったことのある都市、知っている世界も視点やスケールを変えて見ると、そのたびに鮮やかに、異なる姿をして現われる。「地形」「地図」「時間」「境界」「庭」のキーワードをもとに、都市の新しい読み解き方や発見の方法を探る一冊。


■目次
・序 YOU ARE HERE 自分の位置をマッピングすること
・第一章 地形のスケール
 等高線の彩色、地形を擦りだす地図/アナログなデジタル化ーコンピューター模型
 平野の由来
 モザイク地形ー地面の都市化/ニュータウンの丘陵/構造物の「地形認定」
 地面の年輪 ほか


・第二章 地図のスケール
 地図のルール、地面のルール/地下鉄の地図、インフォグラフィクス、皇居の表示
 路線図がもたらす都市の地理感覚/鉄道と道路ーつり革の都市と実空間
 ナビゲーションとマッピング/日常のログ、地面の記録/GPSログの逸脱/ネコログ
 時層地図ー現在地、、現在時間/ダイアグラムと地理ーバスの路線図 ほか


・第三章 時間のスケール
 地質学的時間感覚/温室が作る時間/園芸の楽しみー時間芸
 植物の「時差ボケ」が映し出す、遠い原産地の季節/ソメイヨシノの時間
 音声散歩「15分前の街」/時層写真/時間の単位、時間の形/ブランコの時間性 ほか


・第四章 境界のスケール
 境界を持った領域としての「水平の床」/地球上のさまざまな「水平」
 外部から見た都市/生け垣ーたゆまぬ境界の維持
 私道の論理ーオープン外構を支えるクローズド街区
 都心の里山原宿駅の林縁部/ベンチの周辺性/乗り換えのバリア ほか


・第五章 庭のスケール
 都営スタイル/パーソナル・ナショナルガーデン/裏庭のコミュニティ
 植栽基盤単位としての植木鉢/原風景の陥穽/7人の小人問題
 ガーデニングー自然との終わりなき葛藤と屋外空間の「最適化」
 「人工地形」が封印する土地の歴史/森という「外部」 ほか

http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/86480001
http://www.amazon.co.jp/dp/4864800014