Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

「ニュー・リアリスツ」展 - 現代美術用語辞典ver.2.0 β版

“New Realists”

1962年11-12月、ニューヨークのシドニー・ジャニス・ギャラリーで開催された展覧会。アメリカ、フランス、イギリス、イタリア、スウェーデンから総勢29名、平均年齢30才という新しい世代の作家たちが参加。抽象表現主義への反動を示すとともに、ポップ・アートが大衆に認知される歴史的展覧会となった。「ニュー・リアリスト(New Realist)」という名称はフランスのヌーヴォー・レアリスム(Nouveau Réalism)から借用したもので、カタログには批評家ピエール・レスタニーのマニフェストも抜粋して掲載。そこでは現代人にとっての新しい自然が機械的、工業的なもので、広告に溢れていること、日々の生活のリアリティがいまや工場と都市にあることが告げられた。また、画廊主のシドニー・ジャニスは、当時まだ存在しなかったポップ・アートという言葉に代わって出品作家を「事実の芸術家(Factual artist)」と呼び、三つのカテゴリーに分類(レディメイドによるもの、広告・雑誌・続き漫画・新聞などからインスピレーションを得たもの、集積 accumulation を特徴とするもの)。この年、同展に参加したウェッセルマン、オルデンバーグ、シーガル、ウォーホルらは相次いで個展を開き、アメリカにおけるポップ・アートの台頭を鮮烈に印象づけた。他の主な出品作家に、R・リキテンシュタイン、J・ローゼンクイスト、アルマン、Y・クライン、J・ティンゲリー、J・ダイン、M・ロテッラ、M・スキファーノなど。

http://www.artscape.ne.jp/artwords_beta/%E3%80%8C%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%84%E3%80%8D%E5%B1%95


◇ ヌーヴォー・レアリスム - 現代美術用語辞典ver.2.0 β版

Nouveau Réalisme(仏)

直訳すると「新しい現実(写実)主義」となり、いわゆる絵画における伝統的写実主義の革新のように取られかねないが、その名称の意図するところは、あらゆる伝統的な絵画技法を捨て、日常生活に溢れる既製品、廃棄物などを用いて非伝統的な技法による美術作品の制作を試みることで、大量生産の工業化社会における「新たな現実性」を模索するという点にあった。第二次世界大戦後の前衛芸術運動のひとつで、名付け親はフランスの美術批評家ピエール・レスタニーである。1960年、レスタニーは、イヴ・クライン、ジャン・ティンゲリー、アルマンなどのアーティストの作品に共鳴し、彼らをヌーヴォー・レアリストと命名、「ヌーヴォー・レアリスム」の宣言書を発表した。彼らの手法は、廃品のアッサンブラージュモノクローム絵画、パフォーマンスなどそれぞれ異なっていた。しかしながら、彼らの根底には「大量生産によって生み出された既製品や廃品に囲まれる社会は、現代の人間にとって新しい自然な環境でありそこに現実性を見出す」という共通する理念が流れていた。大量生産される既製品への批判的まなざしから、アメリカのポップ・アートなどと比べられるが、その手法や理論においてはネオ・ダダとの関連が指摘されている。62年にクラインが急死したことで、グループの結束力が弱まり、70年にミラノで開催された展覧会を最後に彼らはそれぞれの道を歩むこととなり、約10年間にわたる活動に終止符を打つこととなった。

http://www.artscape.ne.jp/artwords_beta/%E3%83%8C%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%A0-2


◇ ヌーヴォー・レアリスム - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8C%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%A0