東京都江東区は東京メトロ有楽町線を豊洲駅から半蔵門線の住吉駅まで延伸する事業計画案をまとめた。延伸部分の整備は江東区などで構成する第三セクターが担い、開業後の運営は東京メトロが担当する「上下分離方式」での経営を想定している。東京メトロの路線で上下分離方式を採用するのは初めて。区は2015年度までの着工を目指し都や東京メトロなどと調整を進める。
延伸区間は豊洲―住吉間の5.2キロメートルで、途中で交差する東京メトロ東西線の東陽町駅と接続する駅を設ける。豊洲駅と東陽町駅、東陽町駅と住吉駅の間に一つずつ、新駅の建設も想定しており、整備費は900億〜1100億円を見込む。
区は事業実施にあたり、国や地方自治体、路線を建設する整備会社が費用を3分の1ずつ負担する都市鉄道等利便増進法の適用を目指す考え。整備主体の三セクは施設使用料として、東京メトロから年間20億〜30億円の支払いを受け、開業後30年以内で費用償還を終えたい考えだ。