変容する社会、「平面化」する視覚体験、それに反応する「ベンヤミンの隣人」たちの文化批判の言説。彼らが遭遇し、すれ違う鉄道というトポス。二次元性のエコノミーに基づき展開するトランスカルチュラルな視覚表現の実践。それら、近代というフレームに織り込まれた、「地」と「図」を読み解き、言説と実践の両面における視覚の「20世紀化」がはらむトランスカルチュラルな布置を具体的に浮かび上がらせる。
http://www.amazon.co.jp/dp/4883033449
◇ 可視性をめぐる闘争 - 三元社
[目次]
はじめに 007
註 018第 I 部 可視性をめぐる闘争 021
都市というゲシュタルト平面―ジンメル 023
ゲシュタルトの死/死のゲシュタルト―ゲオルゲ 049
照準器のなかの「ゲシュタルト」―ユンガー 079
ヴァイマル文化の航空写真―クラカウアーの「映画光学」 097
註 127第 II 部 想像界―鉄道的・映画的 145
鉄道―遍在する「テクノロジーのゼロ記号」 147
鉄道のモダニティ あるいは都市生活のメトロノーム 158
想像的身体の夢想装置 175
地下鉄という体験 195
阿呆列車の酩酊と覚醒―百鬼園メディア帖のために 207
註 220第 III 部 視覚のトランスカルチュラル 229
字幕というフレーム 231
二次元性のエコノミー 251
註 279おわりに 287
註 296あとがき 297
人名索引 1
作品索引 9
事項索引 15
図版一覧 24
文献一覧 28