変えられるものと、変えられないものを見極めること。なぜそこにあるのかと考えること。「個」−「公」から、「共」の建築・都市へ。建築デザインによる「大きな船」のつくり方。
本書では、アトリエ・ワンの「コモナリティ」をめぐるさまざまな思考と作品を紹介。アトリエ・ワンが行なってきた都市リサーチ、世界各地で出会ったコモナリティ・スペースの収集と分析、「コモナリティ」を考えるための建築・思想書の再読、そして芸術創造、歴史、社会哲学論の観点から「コモナリティ」を考える3つの対話も収録。アトリエ・ワンによる、方法論を超えた壮大なデザイン論。
■目次
・建築におけるコモナリティ 塚本由晴
・コモナリティ会議 ふるまいと関係性の方法論
田中功起×塚本由晴×貝島桃代
・都市空間における人々のふるまい 東京工業大学塚本由晴研究室
・ふるまいの生産と街で人々が生きる条件 塚本由晴
コペンハーゲンの橋/リュクサンブール公園の椅子
アンダルシア系住民の鳥かご/マウアーパークの「ベアピット・カラオケ・ショー」
イビラプエラ公園のキャノピー/天壇公園の朝/上海の自転車
ワールドカップ日本チームの勝利に沸く六本木交差点
東京工業大学の花見/ライン川の水泳/ガラタ橋の釣り
・コモナリティ会議
いまあるものを認めること。なぜあるのかと考えること
中谷礼仁×塚本由晴
・コモナリティ読会 コモナリティを灯す33冊
東京工業大学塚本由晴研究室 佐々木啓+能作文徳
・「コモナリティ」をめぐる言葉 佐々木啓
・コモナリティの広がりを捉えるための33の「言葉」
・コモナリティ会議 空間と個の全体 コモナリティの方へ
篠原雅武×塚本由晴
・アトリエ・ワンによるパブリック・スペースのデザイン
みやしたこうえん
みやしたこうえんにおける公民連携の試み
北本駅西口駅前広場改修計画
北本らしい顔の駅前つくりプロジェクトにおけるふるまいの生産
BMWグッゲンハイム・ラボ ニューヨーク
BMWグッゲンハイム・ラボ ベルリン
BMWグッゲンハイム・ラボ ムンバイ
移動する実験室「BMWグッゲンハイム」で見出された現代都市の諸問題
カカアコ・アゴラ
地域の人材をネットワークにしてるくるコミュニティが協業する広場
・コモナリティの展望 塚本由晴
http://www.xknowledge.co.jp/book/detail/86480009
http://www.amazon.co.jp/dp/486480009X
◇ 特集 201405 - 10+1 web site|テンプラスワン・ウェブサイト
コモナリティ会議 04:「測り得ないもの」に開かれた建築の "知性" と "想像力" のために
塚本由晴(アトリエ・ワン)+榑沼範久(横浜国立大学大学院教授、思想、芸術論)
コモナリティをつなぐために──増山たづ子の「すべて写真になる日まで」展を通して
貝島桃代(アトリエ・ワン)
建築的知性:生きていることの条件において──「マイクロ・パブリック・スペース」展によせて
柳澤田実(関西学院大学神学部准教授、哲学)
PICK UP:
【書評】大西麻貴+百田有希/o+h『8 stories』|能作文徳:《二重螺旋の家》における「時間」をめぐって