Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

多様なスタイルと文化を持つ国 - 文化 - スイスの情報

有名な書体“Helveticaヘルべチカ”、ソフィー・フンガーが奏でる豊かなメロディー、小説賞を受賞“ハリー・クベール事件の真実”、北京にある国立競技場の魅力的な建築、ミックス&レミックスの辛辣なイラスト、不気味なサイエンスフィクション“エイリアン”、これらは、すべてスイスで作られたものである。

ローマカトリックやゲルマンの伝統とスイスの住民と往来者が築いた歴史から育まれた文化がスイスで結びつき、さまざまな人種や言語、宗教が共存する驚くべき文化のるつぼがヨーロッパの中心に誕生した。

多言語、多人種が共生するスイスでは、文化的な創作活動も多様である。美術館や文化財団、ギャラリー、各種フェスティバル、その他、個人的な文化活動など、多くの芸術関連の活動は、スイス、および、世界の芸術家を助成している。文化関連の情報は、国内メディアにおいて、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマニッシュ語の4つの国語でテレビ、ラジオ、紙媒体、ネットメディアを通じて全国に広められている。Swissinfoは、スイス公共放送協会SRG/SSRの情報プラットホームとして、多様な情報を10ヵ国語で提供している。

ロドルフ・テップファーの絵、エディット・ピアフが歌ったシャンソン“三つの鐘”を作曲したジャン・ヴィラール・ジル、アドリアン・フルティガーのグラフィックデザインと世界的に有名な書体、フェルディナンド・ホドラーの絵画やパウル・クレーの新水彩画、これらはすべて、疑いなく“メイド・イン・スイス”の文化財産に含まれている。

ソフィー・トイバー・アルプ、チューリッヒダダの活動拠点となったキャバレー・ヴォルテール編年史のエポックを具体化した作品を書いたシャルル・フェルディナン・ラミュ、冒険エッセイストであり写真家でもあるエラ・マイヤールも共に文化財産に数えられる。その他、“リスボンへの夜行列車”の作者、ベルン出身のパスカル・メルシエ(本名ペーター・ビエリ)、作家ファビア・プステーラの詩やヨハナ・スピリ、アネマリエ・シュヴァルツェンバッハ、マックス・フィッシュ、フリードリッヒ・デューレンマットの小説も忘れてはならない。

世界的に知られているのは、アルベルト・ジャコネッティの唯一無二の彫刻作品、ジャン・ティンゲリー機械的な創作作品、ヌーシャテル州ラ・ショー=ド=フォン出身のル・コルビジェやマリオ・ボッタの建築作品である。当然、工業デザインの分野に関しても言及されねばならない。筆頭には、世界的に有名な折り畳み式ポケットナイフのデザインで知られるカール・エルゼナー(ビクトリノックス社)が挙げられる。その他、名声高き振付家である故モーリス・ベジャールが設立したルードラ・ベジャールバレエ学校、ダニエレ・フィンツィ・パスカの演劇作品、ティチーノ州ヴェルシオにあるディミルティの演劇学校などがある。

ブックフェア(ジュネーブ・ブック&プレスフェア“サロン・ドゥ・リブレ”、バーゼルの国際ブックフェスティバル“ブッフ・バーゼル”)、若手ダンサーのコンクール“ローザンヌ国際バレエコンクール”、サイエンスフィクションの博物館(“メゾン・ダイェール”“HRギーガー博物館”)、アウトサーダーアート(アウトサイダーアートコレクション)、数多くの映画、演劇、コミック、音楽フェスティバルには、一部、年間20万人以上の来場者数を数えるものもあり、これらもスイスの文化シーンを構成する要素である。

現代アートも数多くある。世界中のアートファンが毎年、バーセルで開催されるアートフェア“アート・バーゼル”に集う。今年、39ヵ国から4千人を超える芸術家が集まった。シンプルでエレガントなスイスデザインもすでに何年も前から高い評価を得ている。トラックの幌を再利用して作られた革新的で伝説的なフライタークのバックは、、熱狂的な支持を得ており、新素材の開発が新しいスタイルの個性的な製品の誕生を可能にしている。一部、その成果が国際的にも知られる多くのアートスクールは、将来、スイスのアートシーンを活気づける有望なアーティストたちを育成している。

Swissowrldの“文化”をご覧いただき、発見の旅をお楽しみください。

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