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福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ロケットの古代史・・・・・・・・それは仙人の薬からはじまった - 日本ロケット館

先祖は火炎放射器

 高圧高温のガスを噴射して空を飛ぶもの、いわゆるロケットが生まれる前に、火をとばす機械の発明がありました。猛火油櫃(モウカユキ)と呼ばれる火炎放射器で、10世紀の中国でのことです。他にも中国には火を噴く武器や、火を飛ばす武器が多くあったようです。また発想はおもしろいけれど構想倒れに終わってしまっただろう資料が多くあります。古代ロケット研究書はロケットの誕生が11世紀の中国としているものが多いのですが、実はこの時代にはまだロケットは生まれていなかったようです。


最初のロケットは14世紀!?

まだ13世紀以前には(後になって書かれた書物や、技術的に現実味のないものを除く)噴射によって推進力を得て飛行する物体は無かったと考えられます。1379年にイタリアの戦争で、ロケッタという武器が使われたという記録が残っています。


14世紀中国の飛火槍

 また飛槍と呼ばれる火薬燃焼噴射の反動で槍を飛ばす兵器が中国の明(1368〜1644)の時代になって使われました。これ以前に飛火槍(上図)というものがありましたが、前方に火を飛ばすことで敵を驚かせる構造だったようです。ちなみに、ロケットの語源はイタリア語の糸巻器(Rocchetto)。形が似ていたのでしょうね。色々な資料を現代の技術に基づいて客観的に分析すると、ロケットの発祥はどうも14世紀のヨーロッパということになりそうです。

http://www.bekkoame.ne.jp/~yoichqge/roc/history.html
http://www.bekkoame.ne.jp/~yoichqge/index.html