Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

いずれにしても高確率で購入するであっただろう鈴木治行さんのアルバムですが、内原恭彦さん(id:uzi)の写真がジャケットに使われています。佐々木敦さんの主宰するHEADZより、2008年8月20日(水)発売。

鈴木治行『語りもの』(GRAMoPHONE 2 / HEADZ 120)

現代音楽の作曲家、映画音楽の作曲家、実験的ポピュラー音楽家リュック・フェラーリの日本への招聘者としての顔を持つ鈴木治行
『語りもの』は鈴木が1998年からスタートした作品シリーズで、本作の5作で完結した訳ではなく、まだ継続している。ラジオドラマでもなく、朗読に音楽を付けたものでもなく、<音と言葉だけで出来る事>の可能性を追求した作品群であり、【言葉・物語にどんな音楽を付ても「伴奏」と捉えてしまう】聴き手の意識に挑戦するような作品集となっている。鈴木はこの作品の全作曲とテキストの一部を担当している。『語りもの』は、即興音楽界のベテランと、現代音楽界の若手ホープの混合チームによって演奏されている。
語り手は、かつて女優、「ほとらぴからっ」のメンバーとして活動し、最近ではsimや杉本拓との共演でも有名な佳村萠と、即興シーンでは世界的に高い評価を得ている秋山徹次の二人。
気鋭の批評家/音楽家大谷能生がアルト・サックスとトモミンで、近年海外での評価も著しい即興ギタリストの今井和雄はクラシック・ギターで参加。
GHOST、エゴ・ラッピン中納良恵CALM他のライヴ・メンバーとしても有名な守屋拓之がコントラバスで参加。
チェロの多井智紀はネクスト・マッシュルーム・プロモーションの一員として「佐治敬三賞」を受賞している。
ソプラノで参加する太田真紀は東京混成合唱団に所属し、現代音楽を専門とする。太田とデュエットするヴォーカルの原みどりはスパンク・ハッピーの元メンバーとしても有名である。
『語りもの』は聴き手にまったく新しい音楽体験をもたらし、鈴木治行の優れた才能をより多くの人に知らしめる作品となるだろう。
鈴木の今年の活動としては、port B「荒地」(6/21〜6/29、 豊島区の廃館となった図書館全館を利用してのサウンドインスタレーション)の音楽監督を担当し、飯村隆彦とのコラボレーション(年内発表見込み)が予定されている。


●解説:片山杜秀(アルテスパブリッシング刊の『音盤考現学』、『音盤博物誌』が大好評の音楽評論家であり、思想史研究者。2008年より慶應義塾大学法学部准教授。)
●2枚組

http://www.faderbyheadz.com/release/headz120.html
http://www.faderbyheadz.com/


◇ ホロ響 web
内山誠 太田真紀 河合拓始 鈴木治行 山内桂 吉村光弘
http://horokeu.com/


鈴木治行 - 音ヲ遊ブ
http://japanesecomposers.info/ja/modules/tinyd0/index.php?id=5


鈴木治行 ほうほうの体(てい) 2000 - 方法(中ザワヒデキ網上楼閣)
http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/method/suzukihouhou/
 ・方法 第6号 西暦2000年12月31日発行 ゲスト=鈴木治行
  http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/houhou/haisinsi/20001231hh006.html
  http://www.aloalo.co.jp/nakazawa/method/index.html


鈴木治行 - Wikipedia

  • 線的素材に基づく作曲からスタートし、反復(のようなもの)と引用(のようなこと)などを取り入れたユーモラスな音楽を書ける逸材である。現在では言葉と音楽のシニカルな関係も追及し、作風の幅が広がりつつある。日本のアカデミックな音楽業界、いわゆる”現代音楽”の業界的雰囲気から距離を置いた姿勢、映画、美術、その他あらゆるアートに対する博学な知識と探求心は、彼の作品に独特の個性と輝きを与えている。今日注目すべき作曲家のひとりである。
  • 作品の傾向は大きく4つにわかれ、(1)反復もの、(2)句読点シリーズ、(3)語りもの、そして余技ではない映画音楽、である。これら4つの傾向は一見無秩序にみえるが、詳細に検討すると、そこには美学的立場とでも言うべきもので何か共通したものも垣間見える。一つ一つの傾向を要約する。

彼の発言で極めて斬新なのは、「どのような映像に対してどのような音楽をつけてもあう。だからこそ映画音楽の手腕が問われるのである。」という衝撃的な告白である。通常の映像付随音楽でこのような見解が出ることはほぼありえず、現在も映像業界は当たり障りのない音楽を要求している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E6%B2%BB%E8%A1%8C


>>>訂正:「任意の音楽は任意の映像に結びついてしまう」→「任意の音楽は任意の映像に合ってしまう」
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070723#p10