Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

消えていく人々 - 撮影日誌

20年ばかり鑑賞対象の写真というジャンルを眺める間に、一発屋やいつしか消えていく人というのをずいぶん見てきた。ひところもてはやされて調子よかったがいつのまにかどこかに行ってしまった人。次第に衰えが見えてきていつしか廃人同様と化してしまう人。やめられずに醜態を晒し続ける人。きれいさっぱり足を洗ったという人。他もそうなのだろうがこのジャンルも死屍累累である。

これだけいろいろ見てくると、こいつは長くないな、とだいたい察しがつくようになる。案の定、しばらくすると鳴りをひそめる。というより、泡沫芸人のように消えていくのが見え見えなのに、なんでこんなやつをちやほやするんだろう、と思うことしきりである。それとも、1、2年で潰れるのがわかっていながら笑えないお笑い芸人を消費するのとまったく同様に、賞味期限が明らかな連中をとっかえひっかえしていくのが今風なのだろうか。そのわりには、「せっかく注目して支援してきたのにやめられちゃうと困る」などとつくりてを非難する手合いが見受けられるが、先行きが乏しいのを見抜けないおのれの眼力の低さをこそ恥じるべきなのではないかと思ってしまうのは間違いなのだろうか。そいつらの任命責任が問われたというのを聞いたことがない。

http://d.hatena.ne.jp/hateno/20081226#p2
平井正義さん(http://www.h2.dion.ne.jp/%7Emhirai/)のはてなダイアリーより。