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ゆとり世代、消費の最前線へ、日経MJ調査 - アニメニュース Japanimate.com

ゆとり教育」で育った世代が成人を迎えている。ゆとり世代の定義は諸説あるが、日経MJは1987年度生まれ以降と定め、消費者調査を実施した。
その結果は、異性相手よりも一人遊びや同性の友人を重んじ、読書好きで、買い物ではネット通販よりも実店舗を好むことが分かった。
一人遊びをいとわない「おゆとり様」世代は約2000万人とみられ、新たな消費層を生み出しつつある。

【つながり・口コミ消費】
「大手メディアの広告は効かない世代」(ゲストハウスの企画・運営を手掛けるグローバル・エージェンツ渡辺保之社長)はこう見る。大学でのビラ配りやSNS「ミクシィ」内でPRしている。仲間内のクチコミへの信頼度の高さが「おゆとり様」を取り込む。
ウィルコムでは昨春から、局地的なシェアの急増が各地で見られる。同社の全国平均シェアは7%だが、宮崎、岡山など地方だけでなく大阪でも10%台に急伸した。現象を引き起こしているのはいずれも18-19歳のゆとり世代。「クチコミなどで評判が広まり、高校生らが仲間同士で加入するケースが多い」ただ「クチコミによる爆発的な需要増はゆとり世代ならでは。こちらからの仕掛けには乗らない」

【手軽さと感動で、会話のネタ提供】
彼らが好むコンテンツの共通項は「サクサク」楽しめる手軽さと、仲間と話題にしやすいことだ。
若年層になお人気のケータイ小説。「恋愛や学校生活をテーマにした作品が多いのは相変わらず」(魔法のiらんど)。短い文脈の中にも何かしらの「事件」が織り込まれている。冷静に読み続ければ矛盾があったりするものの「そのときおもしろいか、共感できる何かがあるかが大事」で、構成の稚拙さは問題視されない。
ケータイ小説ニコニコ動画などの「サクサク」系は、ブログなどを通じて仲間に伝えやすく共有しやすいという点では他のエンターテインメントに勝る。また、ものにもよるが「素人っぽさなど突っ込めるスキがあるため、批評家タイプのゆとり世代と相性がいい」(M1・F1総研の中村洋介主幹研究員)。

ゆとり世代の特徴として日経MJでは、第一に「学校生活」の重みが薄れ親や家庭の影響が強まったこと、第二に既存知識の学習は不要という価値観を持っていること、第三に不況慣れを挙げている。
少し高いものを売りたい企業のセールス文句として「自分らしさ」や「個性」が消費や生活のキーワードと言われて久しいが、本当にこうした言葉を生き方の軸にすえた自己顕示欲が薄く、いい感じに肩の力が抜けた世代が登場してきたようだ。
「彼らが新しい消費や文化を築くのか、社会に出て萎えてしまうかは、まだ予想できない」と特集記事は結んでいる。

2009/01/01, 日経MJより

http://japanimate.com/Entry/653/


◇ 若者市場はどこに? 20代の実像 - アニメニュース Japanimate.com

記事では次のように20代の消費生活をまとめている。
携帯など通信費は8100円で意外と多くなく、預貯金などが多く、将来の生活防衛意識が強い。高額品は買わず、低単価品を自分なりにそろえることで満足。ワンランク上を目指さず、能力の範囲でほどほどに。失敗することにナイーブで受け身。交友関係は地元中心。買い物も地元。好景気を知らない20代の消費は堅実。
企業は大きな人口の固まりのない、節約志向でうまみのない20代をパス。上下世代のアラフォーの消費パワーと、新人類ジュニアで母娘消費が多い10代にターゲットを絞っている。
今の20代は消費面で「ロストジェネレーション」
企業や若者自身が「20代」に商品価値を見いだせない中で、彼らが30代以上のお金を使う世代になったときに、日本の内需に大きな影響を与えると、記事は警鐘を鳴らしている。

週刊東洋経済2009年1月10日号より

http://japanimate.com/Entry/664/