Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

「美術犬(I.N.U.)」 第二回企画 シンポジウム「絵画」@TWS本郷

2009年4月4日(土) 15:00〜18:00
内海聖史(画家) 千葉正也(画家) 藪前知子(東京都現代美術館学芸員) 佐藤純也(美術家 美術犬)
司会:土屋誠一(美術批評家 美術犬)

今日、「絵画」を巡る環境は、一見すると活況を呈しているかのようにみえます。戦後美術の史的展開とともに、絵画はジャンルとして「死」を宣告され、写真、映像、インスタレーションといった表現方法の隆盛ともに浮き沈みを繰り返してきました。しかしながら、近年の国内外でのアートマーケットの活発化の渦中において、絵画の占める位置はこれまでになく大きなものとなっています。一方、絵画におけるスタイルの在り方も、多様化する美術の流れと歩みをともにし、抽象や具象といった対立や、あるいは形式主義に代表的な様々な「イズム」に依拠するような束縛からも解放されてきました。同時に、画家の制作根拠は、極めて個人的な経験、感情に、その根拠地をおくようなものが主流になってきたかのようであり、それはグローバリズムに対するひとつの態度表明のあらわれかもしれません。


 現在の絵画が、かつてと比較して、より自由と多様性を得ていると仮定したとして、そのような「絵画」を素朴に享受すれば済むという考え方は、「絵画」というジャンルを再び退行させるだけの反動化に過ぎないでしょう。私たちは、この「絵画」の現況に対して、何らかの違和をもってしかるべきではないでしょうか? 「絵画」が美術における絶対的な準拠枠として捉え難くなった今日、価値観の相対化のすえ、互いが本来ならば引き受けざるを得ないような摩擦や軋轢を忌避し、自らの手の届く範囲の中で世界とふれ合っていると思い込んではいないでしょうか。では、今日の美術をとりまく状況下において、絵画とは一体何を提示し得るのか? 「美術犬(I.N.U.)」主催による第二回企画である本シンポジウムでは、制作と批評の双方による複数の視座から、「絵画」の置かれている今日的な在り方を討議し、その可能性の潜勢力を照射することを試みます。

アクセス:御茶ノ水駅・水道橋駅(JR総武線
水道橋駅都営地下鉄三田線
御茶ノ水駅・本郷三丁目駅東京メトロ丸ノ内線
本郷三丁目駅都営地下鉄大江戸線


※駐車場はございませんので、お車でのご来場はご遠慮ください。
問い合わせ:お問い合わせについてはメールにて美術犬(I.N.U.)までお願いたします。bijutsuken@yahoo.co.jp
※本シンポジウムは「Emerging Artist Support Program 2008座布団レース―偶然の出会いから急激に広がるイメージ」 (企画:光興(牛嶋みさを、中島海))の展示会場にて開催致します。予めご了承下さい。

http://bijutsuken.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/inu-3fb9.html
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今週土曜日開催。
ちなみに、次回のテーマは「身体」。
開催は7月ごろを予定しているようです。