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福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

マンガ批評界の「派閥争い」が一読明瞭 - Economics Lovers Live

 関東に住んでて、特にマンガ批評界にコミットしていないけれども、間接的には近いところにある僕のようなアマチュアには、夏目房之介氏らを中心とするグループの発言や行動は遠くから拝見していると、かなり「政治的」あるいは「ドメスティック」なものにみえる。僕は「なるべくこの人たちとは関わらないでおこう」とマンガ史研究会もマンガ学会も誘われても入ることはなかった。これからもないだろう。


 マンガ批評家たちへの具体的な批判は今度出るという『マンガ論争勃発2』でも喋った。ただできれば当事者からもっと明瞭な「政治」的な発言や傍証がほしかった。しかし今回、竹内オサム氏の『本流!マンガ学』を読むと、事情を知らない外部の人間が読めば一読瞭然に、夏目房之介氏やそして伊藤剛氏らを含む「グループ」とでもいうべきものが純然たるマンガ批評以外の思惑で動いているんじゃないか、ということが示唆されている(49、51、第2章の3丸ごと、96頁以降の多くのページ、特に105頁、109頁、さらにユリイカ関連以下ほか)。これは本書を虚心坦懐で読んでもわかることだ。つまり竹内氏のこの本はそういう「グループ」存在の資料として使えるということだ。僕は「ああ、やっぱりそうなんだ」と納得してしまった。

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090406#p2
田中秀臣さんのはてなダイアリーより。


◇ 『ユリイカ 2009年7月号 特集*メビウスと日本マンガ』(青土社
http://www.seidosha.co.jp/index.php?%A5%E1%A5%D3%A5%A6%A5%B9%A4%C8%C6%FC%CB%DC%A5%DE%A5%F3%A5%AC



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