Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

最近の2冊と往年の1冊

毛利嘉孝『ストリートの思想―転換期としての1990年代』(NHKブックス

1990年代に何が起きたのか?思想は今や、大学からストリートへ飛び出した!ホームレスや外国人労働者の新しい支援運動がスタートした90年代。イラク戦争反対デモからフリーターの闘争までの、様々な運動が活発になったゼロ年代。音楽やダンスなどのサブカルチャーや「カルチュラル・スタディーズ」などの海外思想と結びついて成立した、新しい政治運動の淵源をさぐる。インディーズ文化など80年代の伏流が、90年代の「知の地殻変動」を経て、ゼロ年代に結実するまでの流れを追う異色の思想史。

http://www.amazon.co.jp/dp/4140911395


佐々木敦『ニッポンの思想』(講談社現代新書

内容紹介
これまでになかった日本の現代思想史が登場!

浅田彰中沢新一蓮實重彦柄谷行人から、福田和也大塚英志宮台真司、そして東浩紀まで──。
思想家たちの論点・対立点を示す試み。

内容(「BOOK」データベースより)
クラインの壺、脱領土化、天皇論、「悪い場所」論、物語消費、郵便的、動物化―この30年の論壇を読み直す試み。

http://www.amazon.co.jp/dp/4062880091


丸山真男『日本の思想』(岩波新書

現代日本の思想が当面する問題は何か。その日本的特質はどこにあり、何に由来するものなのか。日本人の内面生活における思想の入りこみかた、それらの相互関係を構造的な視角から追究していくことによって、新しい時代の思想を創造するために、いかなる方法意識が必要であるかを問う。日本の思想のありかたを浮き彫りにした文明論的考察。

http://www.amazon.co.jp/dp/400412039X


>>>栗原裕一郎さん(id:ykurihara)のTwitterより

◇ 『ニッポンの思想』と『ストリートの思想』 - 東浩紀の渦状言論 はてな避難版

ちなみに、基本的には前者は東浩紀派(?)肯定の本、後者は否定の本です。毛利氏は同書の冒頭で「ストリートの思想」と「オタク的な思想」を対比し、後者をはっきりと批判するところから議論を始めています。

この話題、ブログでやるとすぐ消費されてしまうので、週刊朝日文學界の連載で続けようと思います。

http://d.hatena.ne.jp/hazuma/20090723/1248295457

http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090723#p4