- 2000.11.5.発行 vol.50 http://back.honmaga.net/?day=20001105
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◇ 2001.1.5.発行 vol.56 [その先に何かが 号] - メールマガジン[本]のメルマガ
さてここで批判されるべき「私写真論」として念頭においたのは、写真
評論家・飯沢耕太郎氏の『私写真論』(筑摩書房)における「私写真」で
した。その前に、本書はどのような内容なのかを簡単に要約します。
飯沢氏は巷にあふれる「私写真」ということばの濫用を憂いて、「私写
真」をしっかり定義しなければならないと言いつつ、きっちりはしたくな
といいます。? ですが、なぜなら「特定の、限定された解釈の幅の中に
押し込めるのではなく、もっと風通しのよい概念として開いて」いきたい
からだと言います。
飯沢氏の文章から推察するに「私写真」とは、撮影者の「私」が決定的
な役割を果たしている写真、あるいはその写真が撮影者の生の条件を直接
的に映し出しているもののようです。幸福な家族、身近な人々の笑顔とい
うポジティブな面だけではなく、怒りや嫉妬といったネガティブな感情を
も「作品」にしているもののようです。
「私写真」をこのようにとらえたうえで、中平卓馬、深瀬昌久、荒木経
惟、牛腸茂雄という四人の写真家をとりあげ、彼らの写真表現に賭けた
「凄絶な」実践を語ることで、飯沢氏は「私写真論」を試みています。
http://www.aguni.com/hon/back/56.html
>>>鈴城雅文さんのテキスト@旧ガレリアQウェブサイト
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090730#p4
>>>西井一夫『写真的記憶』(青弓社)より
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090130#p8
>>>飯沢耕太郎編「シャッター&ラヴ (STUDIO VOICE BOOKS) 」(インファス)を1円でゲット
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090624#p8