◇ 阿部和重 (sin_semillas) on Twitter
それはさておき、東浩紀氏の小説作品『クォンタム・ファミリーズ』を読みました。
もっとふくらませるべきと思われる箇所、構成上の疑問点(たとえば第二部の成り立ち)、あるいはこちらの読み込み不足、等々、あることはあるのですけれども、しかし基本的には、わたくしは刺激を受け、これはとてもよい小説だと結論いたしました。
種々の階層における「責任」のとり方をめぐり編まれたのかもしれないこの作品は、文章の組み立てへの注力ぶりといい、「逃避」という態度をこそ難じているかのようにも読めます。
そうした印象のほかにも、わたくしはいろいろと感ずることがありましたけれども、とりわけ強く実感させられましたのは、拙作『ピストルズ』との驚くほどの内容上のシンクロ度合いでした。
ネタバレになりますので、具体的にどのあたりが、とはここには書きませんけれども、もしかすればそれは、フィリップ・K・ディックの「幽霊」がひきおこした現象なのかもしれません。
思えばふたつの小説は、ちょうど同時期に別々の文芸誌上で連載していたのでした。それぞれに、主に未来へ向かうドラマと過去へさかのぼる物語として異なる展開を示していた両作は、どうやら同種の問題を扱い、同様の場面を描いていたようなのです。
わたくしとしましては、そうしたことに、どこか宿命的なものをも感じとってしまっているのですけれども、いずれにしましても、『クォンタム・ファミリーズ』をお読みになられた皆様には、『ピストルズ』のほうもお手にとっていただけますと幸いに存じます。
『ピストルズ』は、来年三月半ばに講談社より刊行予定でございます。最後にいきなり拙著の宣伝みたいになってしまいましたこと、どうぞご容赦ください。
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東浩紀さんの古くからの盟友でもある阿部和重さんの『クォンタム・ファミリーズ』評と『ピストルズ』告知。
◇ Twitter / hiroki azuma: ツイッターで文体に凝るのは自殺行為だぞw RT @s ...
ツイッターで文体に凝るのは自殺行為だぞw RT @sin_semillas: @hazuma 村西とおるのような口調で失礼いたします。なぜこんな文体になってしまったのかは、いずれあきらかとなるはずでございます。
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◇ シンセミア 「和子の部屋」 - sin-semillas.com
第四回 阿部和重 × 金原ひとみ
第三回 阿部和重 × 川上未映子
第二回 阿部和重 × 江國香織
第一回 阿部和重 × 角田光代
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>>>再読:作家の読書道
◇ 第52回 町田康
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>>>阿部和重『シンセミア(下)』より
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>>>TINMIXインタビュースペシャル 阿部和重×砂「車から老いへ」(司会・東浩紀)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20060829#p9
>>>東浩紀さん(id:hazuma)のTwitterより+1
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20091217#p3