ビデオ×アート、
コンピュータ×アート、
情報×アート。
日本の技術革新とともに進化してきた
“今いちばん熱い芸術”を一望する。草月アートセンター、大阪万博、つくば科学博、ARTEC、セゾン文化、ARTLAB、ICC、そして大学教育のなかで──
芸術家たちはテクノロジー/マスメディア/社会といかにして切り結び、芸術表現を生み出してきたのか。
新進気鋭の研究者による待望の通史が登場!
A5判・並製・368頁
定価:本体2800円[税別]
発売:2014年12月20日
ISBN978-4-86559-116-3 C070
装丁:菊池周二
ジャンル:現代アート/美術
序章
第1章 起源としての実験
前衛芸術という思想
テクノロジーの導入/草月アートセンターから万博へ/万博の前夜祭
日本万国博覧会
戦後日本社会と1970年/前衛芸術と企業/万博が残したこと
社会的メディアとしてのビデオ
コミュニケーションの方法論/1970年代に対する観点第2章 アートにおけるコンピュータ
コンピュータアートの誕生
情報美学と川野洋/電子ヒッピーCTG/CG-ARTS協会
CGの新しい地平
SIGGRAPH、二人の日本人/ARTS ON COMPUTER第3章 つくばという場
JAPAN TODAY
転換期の文化的アイデンティティ/真の日本
科学技術の国際競争力
科学技術立国/ニューメディア・ブーム
国際科学技術博覧会
映像博/1980年代の映像文化
メイド・イン・ジャパン
家電から電子立国へ/メイド・イン・ツクバ第4章 80年代と90年代の連続性
アートとテクノロジーの現在
グループ・アールジュニ/1986年をめぐって
ARTECの10年
新しいビエンナーレの意味/万博を離れて/現代アート文脈の強化/メディアがアートを変える時/ARTECの遺産第5章 情報社会における芸術
国と企業の間
西武・セゾン文化
時代精神の根據地/音と映像の情報発信館
ARTLABの遺産
新しい形態の文化支援/ARTLABの特殊性/10年間の活動
諸領域の相互疎通の場──ICC
ICCとは何か/過渡期におけるプレ活動/開館と現在の視点終章
芸術と技術の統合によるデザインの研究/メディアの筑波派/芸術学科のない総合大学の中へ/メディアアート専門教育機関の誕生/情報化社会の芸術教育/文理越境による拡大/教育の場における創作と研究
●著者プロフィール
マ・ジョンヨン
1980年、韓国ソウル生まれ。
学部では英語英文学と心理学を、修士課程では芸術工学を専攻。
東京藝術大学大学院映像研究科博士課程卒業。
現在東京藝術大学非常勤講師および国立新美術館客員研究員。