Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

じゃがりこ爪楊枝事件の犯人と「何者でもない」ことに耐えられない人たち

じゃがりこ爪楊枝事件の犯人のYouTubeアカウントnarukami793で公開されている動画を見ながら、年末にNHKで放送されていた「新春テレビ放談」で土田晃之が話していたことを思い出していました。

放送の終盤これからテレビはどうして行ったらいいかという締めに、彼は、ネットでは見れないダチョウ倶楽部出川哲朗のような、予算をかけて体を張った大人が子どもに「見ちゃいけません」というようなテレビ番組が増えれば、子どもはまたテレビを見るようになる。という内容を喋ってました。もちろん台本でしょうし、彼の芸人愛からきたコメントだったのだと思うのですが、ちょっと聞いてて違和感を感じたのです。

確かにテレビのように予算をかけた動画は素人には作れません。だけど、ネット動画で有名人になろうとする人が増えていくに連れ、簡単に人気を集める方法として数多く採用されたのは、いわゆるリアクション芸人のようにカメラの前で「無茶」をする人たちでした。人気YouTuberのMEGWINのように無茶する映像を上げ続けることで人を楽しませ、実際に多くのファンを得ることに成功する人は存在します。彼は今や日本でも指折りのファンを抱えています。

その反対にネット上で注目をあつめるため「無茶」を突き詰めていった結果、社会的な規範を逸脱してしまう人たちもいます。

Twitterで多く見られたバイト炎上事件の多くも「無茶やっちゃった俺」をフォロワーに演出していたと言えますし、ニコニコ生放送などで2014年4月スターバックスに爆竹を投げ込んだ彼らは、あきらかに自らの番組の視聴者に向けて「無茶」を見せたかったのだと思います。

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