Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080311#p5 http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080311#p6)+1

■「生き様フォト」に生きる人々の生き様は……
◇ 目に入る - technicolor girl log

 例えば森山大道さんのザラリとしたモノクロ写真はつい皆が真似してみたりすると思う。そこで何が得られるのだろうかと、それは彼の目と同じ世界が見たいのかなと思う。自分の意識をその世界に入れてしまいたいというか、そして彼になりたいというか。でもなれない。


 それは、アニメのキャラクターのコスチュームプレイをする人とそう変わらない気もする。原作者の作った世界に入りたいその衣装を身に纏う人は同時に常に着ている自分を見ていて、身体も意識も一緒にその世界に入れているのだろうと思う。

http://technicolorgirl.blog78.fc2.com/blog-entry-133.html


>>>『インディペンデント・フォトグラファーズ・イン・ジャパン 1976‐83』金子隆一島尾伸三・永井宏 編
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080308#p5


■生き様/死に様
「生き様」は、よく誤用だと指摘される言葉ですが、、、


いき‐ざま【生き様】
→自分の過ごして来たぶざまな生き方。転じて、人の生き方。(広辞苑第五版)
→(「死に様」の類推から生まれた語)自分の過ごして来たぶざまな生き方。転じて、人の生き方。(広辞苑第六版)
→特徴ある人生観や人間性などで他を圧倒する、強烈な生き方。「死に様」の類推から生まれた語。(明鏡国語辞典


◇ わたし的に全然耳障りのいい生き様 - ★悪魔のことわざ★

「生き様」は出現率がもっと多い。
この「ざま」は、「ざまをみろ」という表現のとおり、よい状態を表していないのでやはり間違い。
「死に様」とは言うが「生き様」とは本来言わないのである。が、NHKのベテランアナウンサーでも平気で使っているので、すでに市民権を得ているのかも知れない。
山本夏彦氏は生前、この言葉が大嫌いで、彼の雑誌社では絶対これを使わせなかった。
と息子である山本伊吾氏が語っている。

http://park23.wakwak.com/~fujix/kMimizawari.htm


◇ 言葉の誤用から思うこと - 唐草草子
http://bungoushirosuke.cocolog-nifty.com/karakusa/2005/07/_05137_6dad.html


◇ 違う言葉同士の混交:Wikipedia - 日本語検定の勉強をするよ! 毎日コツコツ。
http://www.nihongokentei.biz/everyday/2007/10/wikipedia-1.html

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>>>「新風舎」「文芸社」問題(本日の追加分) ※2007-01-23 眠れない夜に筒井康隆の「寝る方法」を読む

◇「新風舎」と井狩春男その他 - Living, Loving, Thinking

久々に名前を見かけた「井狩春男」という名前に反応。この人はたしか取次店に勤務していた人で、出版関係のエッセイを書いている。たしか、「親鸞会」という宗教団体*15関係の出版社をマイルドなタッチのスピリチュアル系出版社としてプロデュースした人ですよね。


こういう商売が成立する背景としては、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070120/1169274863で言及した文学の「カラオケ化」という事態も関係しているのであろう。三浦さんの場合は「絵本」であり、「新風舎」の被害者には写真家志望の人が多いと聞く。またさらに、1980年代以来、自分史ブームがあり、それが「自費出版」産業を支えてきたというのは周知のことだろう。その根柢にあるのは、自己を公に客体化したいという欲望だろう。さらに万民ブロガー化という現象もある(と他人事のように書く)。勿論、昔から作家とかアーティストを志望する人は沢山いたわけだが、現代社会においては(公に語られた)自分史なくしては自分というものが存立し得ないという思い込みが相当に蔓延しているといって過言ではないだろう。抑も私という存在、私の生は私以外の他者の〈証言〉なくしては(私の主観的思い込み以上の)リアリティを持ち得ない。その〈証言〉の構造が変容していることはたしかなのだろう。

http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070122/1169439886


[参考] 文学のカラオケ化(斎藤美奈子) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E5%AD%A6%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%AA%E3%82%B1%E5%8C%96

http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070123#p6
あらゆる「表現」のカラオケ化。