10月30日(金)〜11月28日(土)
片山がつくりだすのは「写真のニセモノ」だ。
写真をPCに取り込み、ドロー系ソフトで写真をなぞり、イメージをベクトルデータへと再構築することで 写真の姿を借りた、コンピューターグラフィックスをつくりだす。
デビュー当初より制作してきた<Vectorscapes>シリーズでは 駅やビルなどの無個性な建築内部空間を主なモチーフとしてきたが、今回の個展で取り扱うのは9.11のアメリカ同時多発テロ事件である。
加速化する情報社会のなかで、この未曾有のテロ事件は 新聞、テレビ、インターネットなど、あらゆるメディアでそのイメージが流され 様々な仮説が憶測された。その全貌はいまだ明らかにされないままである。
片山は、この事件を元に制作されたノンフィクション映画 (というジャンルもまた「事実」という名の「ニセモノ」といえるだろう)をモチーフとして、ベクトルデータに再構築されたイメージ世界を描き出す。
実際の事件と、その事件をめぐる人々の想像が生み出した幻影。 フィクションとノンフィクションが二重、三重にもなった入れ子構造は 人々の信じているリアリティーがまさに『Exchangeable』(交換可能)なものであるとして その境界線を揺さぶり、曖昧性を暴き出す。
本個展にあわせて制作された大小あわせて約17点の作品を出品の予定。
http://www.taronasugallery.com/exh/exh_index.html
http://www.taronasugallery.com/
本日オープニングです。
会期が1週間延びたそうです。