Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090505#p5)+1

美術手帖 2009年3月号 「清水穣の提案」 - Asanopiyo's Scrapbook

http://asanopiyo.tumblr.com/post/81694343/omolo-2009-3


◇ shikatanai

大抵の国際団体展は、招待作家がせいぜい平均値の代表作を出すことが多く、面白い作品と出会うことは実はまれなのだが、去年の横浜トリエンナーレは意外にもそれなりに見応えのある内容だった、と言えるのは、「それなり」な本会場が良く見えるほどに最低な若手の展覧会が近隣で開催されていたからだ。「THE ECHO」展は、2000年代にデビューした現代美術(株)で係長程度に出世した中間管理職作家、つまり「現代美術」という衣をまとった裸の王様たちがバラバラに衣装を披露するだけで、その既視感満載の保守性、「現代美術」の制服さえ着ていれば意味は全て他人に押しつけて構わないナルシスティックなダサさ、せっかく画廊外で発表するというのに画廊内個展から一味も違えない政治的鈍感に対しては、まさに恥という言葉しか浮かばない。美術雑誌に載り世界のアートフェアでも売れて、少しは認知されてきたと思いこんで国際展の袖舞台で貧弱な「裸」を曝した三十路過ぎの「若手」たち。デビュー数年でこんなに緩んで、リーマンショック以降の冷たいアートワールドでどう生き残るのだろうか。

Amazon.co.jp美術手帖 2009年 03月号 [雑誌]: 本

清水穣

日常と無意味の罠 ポストゼロ年代の中間報告 INTRODUCTIONより

http://shikakun.tumblr.com/post/84776011


美術手帖 2009年 03月号 [雑誌]: 本 - Amazon.co.jp
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