Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ふじやまさんのツイッターより山川冬樹さんの「The Voice-Over」関連+α

◇ ふじやま (yfujiyama) on Twitter

@yuki_tomi 今日MOT山川冬樹見るべく、常設見に行きました。確かにフルで見ないとダメっすね。

今日は土曜出勤後、東京都現代美術館の常設「いまを照らす方法」を見に。山川冬樹の作品を見に、というほうが正しかったかも。

山川冬樹「The Voice-Over」。山川の実父のキャスター山川千秋の声をサンプリング。こういう自分の父母を・・・みたいな作品って写真をメディウムにした場合はよくあるっていう感じだが、山川のはそれとは全く違う印象だった。

山川冬樹「The Voice-Over」は子から見た父をサンプリングして作品が構成されているのであるが、父の千秋がキャスターとしてテレビに出演する映像・音源も使われているためか、プライベートな感じは受けなかった。

山川冬樹が映像作家というかドキュメンタリストのような肩書きがあったら「The Voice-Over」は出来なかったんではないかとは思う。同時に声や音を素材として作品とするのは山川にとっては自然であったんじゃないかというような印象さえ受けた。

山川千秋の後任が逸見政孝であった、というのは「The Voice-Over」が成立するための重要なファクターとなっている。もう既にふたりともこの世にはいない。しかもガンで。

http://twitter.com/yfujiyama


◇ ALIVE ART MATSURI Vol.2 山川冬樹〖the Voice-over〗 - precog | プリコグ

『ひとつの声帯にすべての声が』 椹木 野衣 (美術評論家)
もう何年も前のこと、山川冬樹氏がまだ学生の頃、大学院の講評会で彼の映像作品「the Voice-Over」を見る機会があり、その未知の可能性に驚嘆した。いま映像作品といってしまったが、この作品に映像らしい映像はない。それでいて、この作品は驚くほど視覚的な記憶とイメージを掻き立てるのだ。コンピュータによる情報管理が一般化し、驚くほど多様な映像の洪水が大学に流入し始めて来た頃、この作品は、まずその静謐さ、限られた情報による切り詰められた手法によって見るものを驚かせた。にもかかわらず、陳腐なマルティメディア作品などよりも、この作品に備わった無限とまで形容したくなる吸引力には、到底他とは比せないものがあった。端的に言えば、この作品は「遺された声」を材料としている。そして今は亡きその声の主と山川氏は、その声を遺伝子情報により共有している。いってみれば同じ声帯を共有しているのだ。思い起こせば、自分の中のもうひとりの自分=他者である声帯をいかに活用するかという、現在の山川氏の活動に通じる声の命題は、この時に端を発していたのだと思う。声はもちろん、消化器官から心臓に至る自分の身体のパーツをあくまで物理的な器官としてオブジェ視し、誰にでもありうる可能性として拡張する山川氏の活動は、だからきわめて民主的なものである。民主的という響きが少し奇妙かもしれない。だが彼のパフォーマンスは表現的であるとか身体的というのとはちょっと違うのだ。そこで提示される声や身体の可能性は、その高まりにおいてどこかで彼に所属することを辞め、不思議と見る者との、あるいはここに居ない者との共有感を放つようになる。彼が歌う時、聞く者はなぜか他人の声を聞くのではなく、一緒に歌っているような感覚にとらわれるのだ。仮に表現という言葉を使うのだとしたら、それは誰のものでもありうる「声」が(それは声帯にすら限定されることはない)声そのものとしての可能性をみずから拡張するような行為なのだ。だからこそ、彼の声は「外」から聞こえて来るにもかかわらず、聞く者の潜在的な可能性として、いつも「内」から聞こえてくる。その声は、おそらくもう死んでしまったものや、これから生まれてくる者のもとへすら届いている。

http://precog-jp.net/2006/09/alive_art_matsuri_vol2_the_voi.html


>>>ブックマークしたまま塩漬けになっていました。

SONY "WALKMAN" CM『山川冬樹×骨伝導マイク』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=KYdvqe1B9Qs


SONY "WALKMAN" CM『澤井妙治×光センサー』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=0hdViona6Dw


SONY "WALKMAN" CM『伊東篤宏×蛍光灯』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=PusSVnRh3sw


SONY "WALKMAN" CM『伊東篤宏×山川冬樹』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=bjlbwX0hZKU


SONY "WALKMAN" CM『伊東篤宏×澤井妙治』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=yjZFKf3dv8Y


SONY "WALKMAN" CM『蛍光灯×Drum(進 揚一郎)』篇
http://jp.youtube.com/watch?v=xGH9clYQ7Oo


>>>伊東篤宏(OPTRON)+進揚一郎(Drums)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20071101#p4

http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081019#p4