Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ウチダバブルの崩壊 - 内田樹の研究室

ずいぶん以前から、新規出版企画は全部断っているのである。
にもかかわらずこれだけ大量の企画が同時進行しているのは、編集者たちの「泣き落し」と「コネ圧力」に屈したためである。
彼らだって、べつに私を「バブル」状態に追い詰めて、どんどんクオリティを下げて、読者に飽きられて、「歴史のゴミ箱」に投じられることを願って、泣き落としているわけではあるまい。
ひとりひとりはまごうかたなく善意なのである。
「よい本」を「いま読まれるべき本」を(そして「できれば利益のあがる本」を)出したいとつよく念じておられるのである。
編集者としては当然のことだ。
しかし、その「善意」も数が揃うと、「バブル」になる。

http://blog.tatsuru.com/2010/08/13_0928.php


ブックファースト・遠藤店長の心に残った本||池上彰「伝える力」 - 一個人

いま書店界で一番話題なのが、

いつ「池上バブル」が弾けるかということです。

最近の書店バブルに「茂木バブル」「勝間バブル」があります。

書店の中の、新刊台やらランキング台やらフェア台やら

いたるところに露出を増やし、その露出がゆえに書店員にあきられ、

また出版点数が多いためにお客さんに選択ばかりを強い、

結果弾けて身の丈に戻っていくのが書店「バブル」です。

「茂木バブル」は出版点数が増えるにつれて1冊1冊のつくりが

スピード重視で雑になり、文字の大きさが大きくなり、

内容が薄くなってきて、でもそれに対して書店での露出は増え、

そして点数が多いことでお客さんが何を買っていいか分からなくなり、

バブルが弾けました。

「勝間バブル」ははじめの切れ味のいい論旨が、

出版点数を重ねるにつれて人生論や精神論のワールドに入り、

途中「結局、女はキレイが勝ち。」などどう売ったらいいか書店界が

困る迷走の末、対談のような企画ものが増え、

結果飽和状態になり、弾けました。

つまり質を落とし消費しつくされて、

著者本人にまで蝕んでいくことは、悲しくなります。

著者もそれが分からなくなってしまうほど、

「売れる」というのは怖い世界なのかも知れません。

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