http://www.hiromiyoshii.com/jp_site/publications/myouron.html
◇ 泉太郎'sギャラリー - LOAPS
NAME： 泉太郎
TITLE： 美術妙論家 池田 シゲル
作品情報： テレビでやってる美術番組がつまらない。久しぶりに取材してみるかと泉太郎の展覧会に行こうとする。いや実際には行っていないのだが…。だとすれば私は今日一日玄関でああだこうだ考えていたことになるが、いったい何が私をあのギャラリーの扉から遠ざけ自分のアパートの扉に縛り付けたのか。しばらく考えた末に、ああ傘が無いせいかもしれないと気付く。別段雨の気配はないのだが秋の天気は変わりやすい。かつ女心について考えているといつだったろうある作家が自分は男だからキャンバスは自分で張り、彼女に頼まれれば彼女の分まで張ってやる、と得意げに語っていたのを思い出す。キャンバスを張る時は通常ある特殊な器具とそれ専用の釘を使うものだが彼は自らの肉体だけを使い、また裸で張ることが真っ白いキャンバスと自分との繋がりを構築すると嬉しそうな笑顔で、いや熟れた笑顔で語った。なぜだか彼の彼女がかわいそうに思えた、あれも秋の出来事だったな。
フック情報： 評論 : コンテンポラリーアート : 評論 :
http://www.loaps.com/myalbum+photo.lid+109.htm
http://www.loaps.com/myalbum+photo.lid+110.htm
http://www.loaps.com/myalbum+photo.lid+112.htm
◇ 泉太郎'sギャラリー - LOAPS
NAME： 泉太郎
TITLE： 横原 ミチン 「双頭の日記」より
作品情報： 何か書いてみようとしたのだけれど最近考えるのは未知なるトンボの行く末について。すなわち道を聞かれて知らないですと答えた後に実は自分は知っているにも関わらず知らないふりをしたのではないかという自問。ある作家に質問したところ彼は誤解されることと演じることは違う、演じることのほうがむしろ許されないのだ、と語った。だとしたら立川駅に向かう途中に道を聞かれ、なおかつ考えるふりをしつつトンボのことを考えていた私はあまりにも罪深い。いやむしろトンボのように気まぐれに見える存在に憧れることで自分が着飾らないことの言い訳にしていたのかもしれない。女友達は正直だから僕のジーパンがお洒落とは違う意味合いでズタぼろだと告げる。
フック情報： 評論 : コンテンポラリーアート : 評論 :
