第一部 中国への憧れを写す
第一章 日本文人画における間画像性と写し(ポール・ベリー・日本美術研究家)
第二章 文人理念と「写し」のジレンマ ―中林竹洞筆「蘭亭図巻」を例として(亀田和子・ハワイパシフィック大学美術史学講師)
第三章 近代陶磁と特許制度 ―清風與平家から見た「写し」をめぐる京焼の十九世紀(前粼信也・立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構専門研究員)
第二部 図像の伝承としての「写し」
第四章 図像と写し―「伊勢物語絵」と俵屋宗達(ジョシュア・モストウ・ブリティッシュ・コロンビア大学教授)
第五章 騎虎鍾馗の図像の伝承と変容(永田真紀・美術史家)
第六章 室町水墨画における「写し」 ―図様と表現の観点から(畑靖紀・九州国立博物館主任研究員)
第七章 富士三保松原図の図様伝播―狩野派を中心に(山下善也・京都国立博物館学芸部連携協力室長)
第三部 「写し」の意味と役割
第八章 海を渡った法隆寺壁画 ―西洋における「うつし」の役割(彬子女王、立命館大学衣笠総合研究機構招聘研究教員
第九章 写しの文化における舞台表現の伝承(松葉涼子・日本学術振興会特別研究員PD)
第一〇章 写しの文化――「オリジナル主義」再考(島尾新・学習院大学教授)
あとがき 彬子女王
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