Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

解放された観客 « 法政大学出版局

スペクタクルの支配する今日の資本主義・民主主義社会で、主体としての「観客(スペクタトゥール)」はいかにして可能か? 知や権力による分断を越えて、誰もが平等かつ能動的な解放者であるために、イメージへの批判的思考がもちうる可能性を問う。『無知な教師』の主題をさらに深化させた、芸術と政治、現実とフィクションをめぐる最も先鋭な思考。E.シャレフ=ゲルツ論「イメージの作業」特別増補版。

目次

解放された観客
批判的思想の災難
政治的芸術のパラドックス
許しがたいイメージ
物思いにふけるイメージ

補遺 イメージの作業
エステル・シャレフ=ゲルツ作品解説
訳者あとがき

http://www.h-up.com/bd/ISBN978-4-588-00999-0.html


◇ ジャック・ランシエール『解放された観客』(訳:梶田裕 叢書・ウニベルシタス)
http://www.amazon.co.jp/dp/4588009990


◇ 映画に(反)対してから(逸)脱して/イルコモンズ資料1[テキスト篇] - イノレコモンズのふた。

 「ポスト・シチュアシオニストとは、シチュアシオニストの継続であるとともに、その批判でもある。近年のシチュアシオニスト批判として注目されるのは、ジャック・ランシエールの「解放された観客」(2008年)だろう。従来のスペクタクル批判において「観客」はイメージにとらわれた無知な存在であり、それは積極的な行為に踏み切ることのできない愚かな消費者とみなされてきた。だが、ランシエールがデモクラティックな主体として肯定するのはまさにその「観客」であり、デモクラシーはイメージにとらわれたまま行動する「ボヴァリー夫人」たちによって体現される。イメージの氾濫は、既成の社会秩序をゆるがす悪しき模倣をうながし、身分や立場をわけまえない愚かな言動を生み出す。だが、そうした模倣や分をわけまえない言動こそデモクラティックな力能であり、(...) 「観客」であることと行動すること対立しない。デモクラシーは万人が役者であることではなく、万人が観客のまま表現することを意味する。(谷口清彦「ポスト・シチュアシオニスト」「VOL レキシコン」 2009年)


▼VOLコレクティヴ
http://conflictive.info/contents/volzine.htm

http://illcomm.exblog.jp/10346177/


◇ tanaka_hitoshi: ランシエール『解放された観客』の独訳を読み始める。最初の章「 ... - Twitter

ランシエール『解放された観客』の独訳を読み始める。最初の章「解放された観客」は短いが示唆に富む観客論。プラトン以来の演劇論に「ただ見ること」への蔑視が通底することを批判的に指摘し、教育論(ジャコトーの「無知な教師」)を参照して、作品を介した演者と観客との平等な関係を構想している。

https://twitter.com/tanaka_hitoshi/status/22691665711


◇ tanaka_hitoshi: ランシエール「解放された観客」のつづき。「受動的」な観客を「 ... - Twitter

ランシエール「解放された観客」のつづき。「受動的」な観客を「能動的」な行為者(演者)に転換しようとする演劇論は、観客は無知であり作者が伝える知を学ばねばならないという序列関係を実は前提としている。これをランシエールは批判して、観客は「観客として」各人固有の仕方で学んでいると言う。

https://twitter.com/tanaka_hitoshi/status/22886370639


◇ tanaka_hitoshi: ランシエール『無知な教師』の邦訳、来月刊行か! http:/ ... - Twitter

ランシエール『無知な教師』の邦訳、来月刊行か! http://bit.ly/p7nHQ6 表題はオランダ語を知らずにオランダ人生徒にフランス語を教えたジョゼフ・ジャコトのことだが、『解放された観客』と併せて読むと、参加型芸術や鑑賞者教育の問題を考える上でも示唆的な本であると分かる。

https://twitter.com/tanaka_hitoshi/status/89757656771866624


◇ reskiniharden: ランシエールが『解放された観客』で標的としているのは「スペク ... - Twitter

ランシエールが『解放された観客』で標的としているのは「スペクタクルを受動的に享受する観客ではなく主体的に振る舞うアクターたれ」という「教育的」な身振りであり、だからこそそれは一種の教育論にもなっている(さらには「党」の問題にもつながってくるだろう)。

https://twitter.com/reskiniharden/status/22924077292


◇ nosnino: ランシエールの『解放された観客』の紹介を含む拙論「ブリオー× ... - Twitter

ランシエールの『解放された観客』の紹介を含む拙論「ブリオー×ランシエール論争を読む」(『コンテンポラリー・アート・セオリー』所収)の刊行は12月に延期となりました。遅きに失した感はありますが、刊行までもう少々お待ちください。 http://www.eosartbooks.com/news/201311.html

https://twitter.com/nosnino/status/399532684394774528


◇ nosnino: 拙論ではランシエールの『解放された観客』に加え、現時点では未 ... - Twitter

拙論ではランシエールの『解放された観客』に加え、現時点では未訳の『美学における居心地の悪さ』などにも紙幅を割いて論じています。ただし2011年の『アイステーシス』は脱稿後の刊行だったため、今回の拙論では触れることができませんでした。 http://www.editions-galilee.fr/f/index.php?sp=liv&livre_id=3358

https://twitter.com/nosnino/status/380908489452699648


>>>過去の『イメージの運命』関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%A5%A4%A5%E1%A1%BC%A5%B8%A4%CE%B1%BF%CC%BF