Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

ローレンス・レッシグ OSCON2002基調講演

過去40年間で11回にわたり、すでに作られた作品に対して保護期間は延長されてきた。これから作られる新しい作品に対してだけではなく、もう既に作りだされた作品に対して。もっとも最近の例はソニー・ボノ著作権期間延長法、またの名を“ミッキーマウス保護法”。これはもちろん、ミッキーマウス著作権が切れ、パブリック・ドメインに入ろうとする度に、著作権の期間が延長されてきたからだ。


 このパターンの意味は、議会にこの法律を可決させるため金を出した連中にはこれ以上ないほど明らかだ。


ウォルト・ディズニーがグリム兄弟に対してしたのと同じ事を、ディズニー社に対して行うことは誰にもできない。”


 かつてわれわれが持っていた文化、過去の作品を誰もが自由に利用できる文化は消え去った。
過去40年間に11回の延長を実現させてきたものたちの辞書にはパプリック・ドメインなどという言葉はない。なぜなら、いまや文化は“所有”されたものだからだ。

 ソフトウェア特許の話をしよう。ビル・ゲイツという人物がいる。彼は天才だ。違うかい? 天才的ビジネスマンだ。素晴らしい洞察力をもつ戦略家でさえある。これは彼がソフトウェア特許について書いたことだ。


「今日使われているアイデアを考案した人々が、特許はどう与えられるかを理解していて、もし特許を取得していたとしたら、今頃この産業は完全に行き詰まっていたに違いない。」


 ゲイツ氏の言葉で君たちが100%同意する初めてのものだろう。ゲイツは正しい。彼は完全に正しい。そして彼は天才ビジネスマンの面を表す。


 「われわれのとるべき戦略は、とれるだけの特許をとることだ。独自の特許を持たない将来の新進企業は先行する巨人たちの決めるどんな対価でも払わざるを得ない。値段は高くなるだろう。すでに確立された企業には将来の競争相手を排除する理由がある。」

http://web.archive.org/web/20060102003857/http://ittousai.org/lessig/free_culture_japanese_text.html
http://web.archive.org/web/20060102002252/http://ittousai.org/lessig/lessig_free_culture_japanese_1.1.swf
リンク落ちしていたのでサルベージ。


◇ <free culture> Lawrence Lessig 日本語字幕版 - YouTube
https://youtu.be/MqTZlpKxB-o


ローレンス・レッシグ:法が創造性を圧迫する | Talk Video | TED.com
http://www.ted.com/talks/larry_lessig_says_the_law_is_strangling_creativity?language=ja


ローレンス・レッシグ「皆で共和国本来の国民の力を取り戻そう」 | Talk Video | TED.com
http://www.ted.com/talks/lawrence_lessig_we_the_people_and_the_republic_we_must_reclaim?language=ja


◇ ラリー・レッシグ Re-examiming the remix | Talk Video | TED.com
http://www.ted.com/talks/lessig_nyed?language=ja


※過去のローレンス・レッシグ関連
http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%A5%ED%A1%BC%A5%EC%A5%F3%A5%B9%A1%A6%A5%EC%A5%C3%A5%B7%A5%B0