Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

いつ、どこにいても孤独に - 茂木健一郎 クオリア日記

大竹さんは、マルセル・デュシャン
のことを一貫して「画家」だと思ってきたという。

 
 「いわゆる「レディ・メード」も、あれを
「絵」だと思ったときに、よりラジカルに
感じられるんだと思うんだよね」
 「つまり、全ては画材だということですね。
岩絵の具は、自然の中にある岩を拾ってきて、
加工してつくる。それと同じように、時には
立体物をも張り付けるという行為が、画材で
何かを構成していく「絵」に通じる。」
 「それとさ、マチエールだよね。油絵の
あの独特の絵肌あるじゃない。色だけじゃ
なくて、さまざまな「すでにあるもの」
のマチエールに惹かれる」


 大竹さんの日本の描き方は独特である。
 日本をモチーフにしていながら、
私たちの知っている日本、すでに表象空間の
中でキッチュに定型化したそれとは違う。


 西洋の美的伝統の中での「普遍」に対する
「特殊」をやや偽悪的に衒うのではなく、
 もっとすっきりとした、透明感のある
表現に達している。


 その秘密は何なのだろう、
と大竹さんが青年期に二万円を握りしめて
赴き、一年間朝から晩まで働いたという北海道の
「別海」の牧場時代の絵や写真を眺めて考えている
うちに、ああそうか、大竹さんは孤独なんだ、
と思った。


 いわゆるキッチュな日本の描き方は、
見るものとの共犯関係を前提にしている。
 大竹さんは、そのような相手との
なれ合いを潔しとしない。

http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2006/10/post_2b7f.html
対談は今週土曜日のはずですが。。。
事前対談? テレビ? 記録用?


大竹伸朗「全景」公式サイト + イベントの模様
http://shinroohtake.jp/
http://shinroohtake.jp/event.html
http://www.mot-art-museum.jp/kikaku/page0