Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

画壇(団体系)の裏・闇・カラクリ

芸術院会員になるのは大変だ - mmpoloの日記

 島根県にある彫刻家内藤伸の家へ東京からはるばる画家東郷青児が訪ねてきて、現金の入った菓子折を置いていった話は前に書いた。「彫刻家内藤伸」(id:mmpolo:20061109)。

 日本芸術院会員は定員制で、会員が亡くならないと補充はない。新しい会員は現会員の推薦により選ばれる。それで会員が亡くなると候補者たちは現金を持って走り回ることになるらしい。

 そのことを彫刻家TWさんに話すと、おそらく1,000万円くらいの現金を届けて歩くのだろうという。芸術家にそんな大金はないので(平山郁夫は別=mmpolo注)、どこからか相当の借金をしてばらまくらしい。そんなことをするのも、芸術院会員に選ばれれば名誉のほかにそれなりの見返りが期待できるからだろう。少し話は違うが、以前私の知っている方が伊勢丹デパートから福沢一郎の薔薇の絵を買った。6Fくらいの大きさで42万円だったという。数年してその絵が320万円になっていた。福沢一郎が文化勲章を受章したのだ。芸術院会員に選ばれれば同じ様なことが期待できるだろう。

http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20080713/1215901193


◇ 画壇の闇 - きち@石根
http://ameblo.jp/disclo/entry-10013025804.html
(※参考 http://d.hatena.ne.jp/n-291/searchdiary?word=%cf%c2%c5%c4%b5%c1%c9%a7


黒川博行『蒼煌』(文藝春秋

次期補充選挙で芸術院会員の座を狙う日本画家の室生晃人は、対抗馬の稲山健児とともに、現会員らへの接待攻勢に打って出る。師のために奔走する中堅画家や、振り回される家族たち…。絵に魅入られ、美の世界に足を踏み入れながら、名誉のためには手段を選ばない派閥抗争の巣と化した伏魔殿―。美術界の清と濁、画壇の現実に迫った問題作。

http://www.amazon.co.jp/dp/4163233709
http://www.amazon.co.jp/dp/4167447088(文庫にも入っているようです)
http://www.bk1.jp/review/0000463345ビーケーワンのレビュー)


◇ 11月28日〜黒川博行〜蒼煌 - 骨董品・買取・鑑定 マルミ工藝社ブログ

黒川博行氏の著作で骨董品を題材にした作品では、〈文福茶釜〉が有名ですが、
最近文庫になった蒼煌も、日本画壇の暗部を描く作品としては出色の作品です。
絵画以外の作家は、実名の登場もあったりします。絵画の作家もモデルを連想させる記述があり、日本画に興味がある人には最高の1冊です。

http://blog.goo.ne.jp/marumikogei/e/a176a4f8dc741736889da54b377c0613


◇ [ 「蒼煌」黒川博行] by しんちゃんの買い物帳
http://tmxxb1973.blog82.fc2.com/blog-entry-674.html


黒川博行『蒼煌』 文藝春秋 - 時々、読書感想文。
http://kiku87.exblog.jp/6938674/


日本画業界の裏面を鋭く描いた作品:蒼煌 - 本読みの記録
http://book-sk.blog.so-net.ne.jp/2008-04-27