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福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

マンガの最先端はマンガ誌であるべきなのか。 - 実物日記

真剣に嘆きたいのは、マンガ誌がマンガの最先端でなくなってしまうかもしれないことだ。ネットにライブ感の最上位を明け渡したとはいえ、毎週、毎月発行されるマンガ誌を逐一チェックしておけば(早売りも十二分に活用しながら)、商業のはやりすたり、これから何がきそうか、ある程度を掴めた。

それがネットに移ってしまうなんて、しかもあんなちっこいケータイの画面の中に押し込められてしまうかもしれないなんて。どうにも、それが我慢できない、らしい。もうぽしゃってしまったが、GUMBOへの期待は、あくまで雑誌メディアを貫いた上で新しい形態を目指そうとしたところに惚れたのかもしれない。だとしたら、自分の懐も案外せまかった。

過去の名作を再利用してほそぼそと利益をあげるしかない今のビジネスモデルにさえ辟易しているところがあるのに、さらに、コマ切れにされて先行配信されたオリジナルのケータイマンガを、またケント紙の上で元のように配置しなおして、それを後で単行本で読まされるなんて……、まっぴらごめんだ。遠吠えと言われようが。

別のインタビューに応じている高橋ツトム東陽片岡は、携帯マンガと紙のマンガをほとんど区別していない。高橋は「でもこっちはコアだからアウトプットが何かは気にしない。ケータイという形態は気にしてない(笑)」、携帯マンガの依頼を受けた東陽は「隔週でページ2万円。僕にとっては最高ランクの依頼なんで、紙だろうと電波だろうと、関係ないですよ。それとコマ割の構成を考える手間もいらないんでラクですよ」と答えている。

六田、高橋、東陽の3人とも、ペンと紙を使うアナログ派でありながら、こういった見解に共通して行き着いている。読まれ方と金銭対価の面で、紙と携帯との違いに頓着する理由は、小さいのか。

http://d.hatena.ne.jp/bullet/20080616#p1
マンガ誌。買わなくなりました。
きちんとチェックしているマンガ誌はいまやゼロです。
時間があれば個別に読みたい作品はあるのですが。。。