Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

アラーキー『荒木経惟トーキョー・アルキ』とハービー・山口『HOPE 空、青くなる』

最近ほぼ同時期に発売されたこの2冊の写真集の決定的な差異が理解できないかぎり、
ほとんど半永久的に、ヒロ・ヤマガタ的、エセ・写真ディーラー*1的世界を
這いずりまわり続けるハメになってしまうでしょう。写真のカラオケ化!


荒木経惟荒木経惟トーキョー・アルキ』(荒木経惟

国民的写真家アラーキーが、こよなく愛する街・東京を歩く!

高層ビルの谷間で、下町の路地裏で、山の手の住宅街で――アラーキーが歩けば、そこには夢と幸福が待っている。美女との出会い、昭和レトロの再発見、いつの時代も変わらない子供たちの笑顔。「女はすべてすばらしい。街もすべてすばらしい」。散歩と路上写真の極意を名ショットと名言で綴る、かつてない東京案内。

http://www.shinchosha.co.jp/book/602189/
http://www.amazon.co.jp/dp/4106021897
http://www.bk1.jp/product/03126495


ハービー・山口『HOPE 空、青くなる』(講談社

「愛という光で撮っている。いま、幸せを写せるのはハービーだけだ!この超クラシックな写真こそがフォトアバンギャルドなのだ。この写真集はキミたちを幸せにする!」――荒木経惟

「シャッターチャンスが0コンマ何秒かはわからないけれど、ハービーさんの対象にはその一瞬前の過去と一瞬後の未来が同時に漂っているみたい。ハービーさん独特の“ゆらぎ”。」――松任谷由実

http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2155524
http://www.amazon.co.jp/dp/4062155524
http://www.bk1.jp/product/03135417
この本に荒木経惟さんが帯文を寄せているというのがなんとも皮肉な……というか、、、
しかし、むしろ逆に興味深い状況となっています。
また、「荒木経惟」という文字を、たとえば「飯沢耕太郎」という文字に差し替えてみても、
ほぼそのまま違和感なくこの帯文が成り立つように思えてしまうということも興味深いことだと思います。

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>>>「雲泥」「月鼈」あるいは「天と地」? もとい、「成層圏マリアナ海溝」?
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090210#p5


>>>ヒロ・ヤマガタ(山形博導)問題 / 画壇(団体系)の裏・闇・カラク
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20080716#p3


>>>アート写真(笑)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20081031#p4

*1:決してギャラリストではない。